【映画_特集上映】『羽田澄子 生誕百年記念_福祉、芸術、ジェンダーを通して日本を描く』 @シネマヴェーラ渋谷 2026/06/13 ~ 2026/06/26
2026.06.18 Thu
http://www.cinemavera.com/index.htmlより上映スケジュールのダウンロードは http://www.cinemavera.com/files/3501777863048.pdf羽田澄子映画上映スケジュール.pdfhttps://wan.or.jp/calendar/detail/8579より転載
2026年6月13日から6月26日までの2週間、シネマヴェーラ渋谷にて「羽田澄子生誕百年記念ー福祉、芸術、ジェンダーを通して日本を描くー」と題した特集上映が開催されます。
本特集上映は、日本の女性映画監督のパイオニアであり、半世紀以上にわたり記録映画を撮り続けてきた羽田澄子監督の生誕100年を記念するもので、代表作から上映機会の少ない貴重な作品まで、全13作品が上映されます。
その中から、女性問題に関心をお持ちの方に特におすすめしたい作品をご紹介いたします。
●『ー元始、女性は太陽であった ― 平塚らいてうの生涯』
「誰でも知っているようで、詳しくは知られていない平塚らいてう。しかし、その名を聞くと、すべての女性の心に灯りがともる。なぜなのか。一体平塚らいてうとはどんな人間だったのか。そんな私自身の抱いていた疑問に応え、私自身が感じ取ったらいてうを表現しようとした」
これは、この映画のパンフレットに寄せた羽田監督の言葉です。
女性解放運動の先駆者の一人として知られる平塚らいてう。本作では、最も有名な「青鞜」時代はもちろん、青春期の禅との出会い、女性参政権運動、戦時下のらいてう、そして戦後の反戦・平和運動に至るまで、その生涯が丁寧に描かれます。この映画の大きな魅力の一つは、思想家・社会運動家としての側面だけでなく、恋愛、事実婚(のちに入籍)、出産といった私的な経験や家庭人としての姿にも同じ熱量で光を当てている点です。さらに本作は、らいてうが生きた時代背景も映し出します。それは戦争を繰り返した日本の近現代史であり、その一部は羽田監督自身が生きた時代でもありました。
「一体平塚らいてうとはどんな人間だったのか」
羽田監督がらいてうの生涯に真摯に向き合い、持てる映画的技量を駆使して立体的に描き出した本作は、「私は永遠に絶望しないでしょう」というらいてうの言葉で締めくくられます。
今を生きる私たち女性は、この言葉をどのように受け止めるのか。ぜひ劇場でご覧ください。
●『女たちの証言 ― 労働運動の中の先駆的女性たち ―』
「1920年代の大衆的労働運動の発足に加わった先駆的女性活動家が、男性とともに光をかかげて進む途上で、女であるがゆえに経験せざるを得なかった差別と隷従が、いま尚解決されていないことが、ここに語られている」
これは、本作の企画者である石堂清倫氏(社会主義研究者、1904〜2001)が、映画完成後の1997年に記した言葉です。
本作の製作は、1982年に石堂氏が主宰する「運動史研究会」によって開かれた座談会の記録から始まりました。座談会に参加したのは、大正から昭和にかけて社会主義的労働運動の中で活躍した女性たち――丹野セツ氏、鍋山歌子氏、福永操氏、山内みな氏です。彼女たちは皆、社会主義的労働運動を通じた女性解放を目指して闘った人々でした。本作は、この座談会に加え、複数のインタビューを重ねて、1996年に完成しました。
大正から昭和にかけての時代。映画が制作された1980〜90年代。そして21世紀に入り四半世紀が過ぎた現在。
彼女たちの時代と今と、何が違い、何が同じなのか。
労働運動の中で道を切り開いた女性たちの貴重な肉声は、女性史や女性運動史に関心を持つ方々はもちろん、現代を生きる一人ひとりの女性にとっても耳を傾ける価値のあるものではないでしょうか。
本特集上映では、このほかにも介護福祉、地方自治、戦争、伝統芸能、アートなど多彩なテーマを扱った見応えのある作品が上映されます。
映画に映し出された女性たちの姿から、そして映画を作った羽田澄子監督の視点と感性から、私たちは多くの示唆とインスピレーションを受け取ることができるでしょう。
ぜひ劇場へ足をお運びいただければ幸いです。
(映画配給担当 彼方舎 佐藤)
以下、http://www.cinemavera.com/programs.html#id1より転載
羽田澄子 生誕百年記念 福祉、芸術、ジェンダーを通して日本を描く
2026/06/13 ~ 2026/06/26
上映予定作品一覧(全13本)
『早池峰の賦(186分/16mm)』
『痴呆性老人の世界(83分/デジタル)』
『女たちの証言-労働運動のなかの先駆的な女性たち-(94分/16mm)』
『―元始、女性は太陽であった― 平塚らいてうの生涯(140分/16mm)』
『山中常盤 牛若丸と常盤御前 母と子の物語(100分/35mm)』
『嗚呼 満蒙開拓団(120分/デジタル)』
『角屋七郎兵衛の物語-ベトナムの日本人町-(55分/16mm)』
『薄墨の桜(42分/16mm)』
『古代の美(22分/35mm)』
『住民が選択した町の福祉(129分/16mm)』
『―続 住民が選択した町の福祉―問題はこれからです(125分/16mm)』
『あの鷹巣町のその後(180分/デジタル)』
『あの鷹巣町のその後 続編(59分/デジタル)』
羽田澄子(1926-)
1926年、大連生まれ。自由学園卒。「岩波写真文庫」の編集から映画製作に転身し、『教室の子供たち』(羽仁進)などの助監督を経て、1957年『村の婦人学級』で監督デビュー。岩波映画で多くの作品を手がけた後、1977年に夫でプロデューサーである工藤充と初の自主映画『薄墨の桜』を完成、記録映画作家として新たな道を切り拓く。自由工房を拠点に、『早池峰の賦』(1982、芸術選奨文部大臣賞)や、『痴呆性老人の世界』(1986)、『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』(1992-94)、『-元始、女性は太陽であった-平塚らいてうの生涯』(2001)、秋田県鷹巣町シリーズ(1997-2006)など話題作を次々に発表した。女性ドキュメンタリー監督のパイオニアである。
特集「羽田澄子 生誕百年記念 福祉、芸術、ジェンダーを通して日本を描く」(2026/6/13~6/26)におきまして、下記の通りトークショーを開催いたします。
皆様のご来館をお待ちしております。
トークショー
6月20日(土)
13:30『 ―続 住民が選択した町の福祉―問題はこれからです』上映後
ゲスト:大島新監督 聞き手:樋口尚文さん
料金:1500円均一(ポイント鑑賞不可・ポイント加算あり)
※動画撮影・録音はご遠慮下さい。なお、このイベントはシネマヴェーラ渋谷に著作権があります。
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カテゴリー:イベント
メディアの戦争責任 ちづこのブログNo.168
2026.06.16 Tue
京都新聞社が「京都戦時新聞」を新聞紙サイズの復刻版調で出版した。1941年12月の開戦から、45年9月の敗戦直後までを編集して再現したものだ。紙質も当時よりずっとよいし、フォントも旧字でなく新字だし、活字のサイズも大きいし、往事の新聞とはくらべものにならない読みやすさだが、大きな活字で踊る開戦日の「『撃滅せよ!!世界の敵米英』今こそ国難に殉死せよとの叫び」とか、厭戦気分の出てきた四年目の「防空壕生活は工夫で楽しく」などは当時のリアル感が伝わる。
2025年は敗戦80周年。その1年前から20−40代の若手の記者12人で制作チームを構成し、準備したものという。戦争経験者はすでに90歳以上、生存者の証言を聞く機会も少ない、いわば孫世代の記者たちだ。敗戦特集はどのメディアでもやるが、自社の戦時下報道を振り返って「新聞社がおかした過ち」の記録を再現した例を他に知らない。翼賛報道をして戦意を煽った先輩たちの反省を反省とするには、自分たちが担っているメディアの戦前-戦中-戦後の連続性と、そのメディアへの帰属意識を持つ必要がある。戦争を全く知らない若い記者たちがこんな企画を立てて、それを組織として遂行した京都新聞の姿勢は尊敬に値いする。紙面には当時の記事の再録だけでなく、今日の眼からみた沖縄戦における日本兵による住民殺害や、女性蔑視のもとでの女性の戦争協力も記載されている。
新聞はプロパガンダ、つまり洗脳装置である。「本紙は軍部による検閲や圧力の被害者だっただけではない。読者をあおり、戦争に駆り立てた加害者でもあった」とある。解説を書いた西山伸さんがおもしろい指摘をしている。「絶望的抗戦の時期になってから、メディアでは『鬼畜米英』などの敵方の残虐性を強調する記事が増える」と理解していた西山さんは、朝日新聞のなどの全国紙にくらべて京都新聞には「そういったファナティックに敵意をあおる記事はほとんど見られなかった」と言う。そういえば京都は空襲に遭わなかっただけでなく、「天皇」の名のもとに行われる戦争に冷淡だったかもしれない。1990年代の世論調査によると天皇に対する親しみがもっとも少ないのは、沖縄とならんで京都というデータを見たことがある。捨て石になった沖縄の気持ちはわかるが、京都はたびかさなる権力者の交代に耐えてきた土地柄だ。どんな権力にもなびかない、したたかさを感じる。とはいえ、戦時下も日常生活を維持してきた京都人は、敗戦の衝撃も薄く、戦後満洲から着の身着のまま引き揚げてきた人たちにすこぶる冷淡だったという証言もある。地方紙ごとの比較ができるとおもしろい。
「戦時下の報道統制に協力し、戦局の実態や空襲被害を報じなかったという過去の過ちに、現代のメディアとして向き合う」という姿勢は、今日にも貫かれるだろうか?圧倒的安定多数を制した政権に対する忖度や自主規制はないだろうか?過去の振り返りは、現在の自己点検につながることを忘れないでもらいたい。
京都新聞2026年6月14日付けコラム「天眼」掲載(許可を得て転載)
【お知らせ】 『京都戦時新聞』出版記念シンポジウム「いま、京都で戦時新聞を読む」6月21日15時〜(配信あり)
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1697622
https://x.com/kyoto_np/status/2053685277936267698?s=20
注文はこちら
https://books.kyoto-np.co.jp/book/b10159584.html
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カテゴリー:ブログ
「立法府の総意」に異議あり!WAN理事会有志
2026.06.16 Tue
皇族数確保に向けての「立法府の総意」が公表されました。
皇室のジェンダー非対称性を温存し、家父長制を強化するこの「総意」に反対します。
これは国民の「総意」ではありません。
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<終了しました>会員プレゼント*女の本屋で紹介の著書を差し上げます
2026.06.15 Mon
書名:中西豊子・著『新版 女の本屋の物語』
*紹介記事はこちらから
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