第2回 女の本屋をつなぐ物語 ~本でひらく、社会を見つめる~

「本を売る」だけではない本屋さんがあります。本をきっかけに人が出会い、地域の居場所となり、社会について語り合う場を育んできた本屋。フェミニズム、ジェンダー、人権、反差別、平和、環境など、それぞれの土地でさまざまな問いと向き合いながら営みを続ける独立系書店です。

このたび、日本初の「女の本屋」である京都・ウィメンズブックストア松香堂店主、中西豊子さんの著書『女の本屋の物語』の20年ぶりの復刊をきっかけに、ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)とSocial Book Cafeハチドリ舎の共催、ジェンダーを考えるひろしま県民有志の協力で、オンライン連続トーク企画「女の本屋をつなぐ物語」を始めます。
「女の本屋」とは、女性が経営する書店だけを指す言葉ではありません。誰もが尊重される社会を願い、本を通して人と人、地域と社会をつないできた営みを受け継ぎ、その実践から学び合うシリーズです。

10月28日の第2回には、岡山のスロウな本屋・小倉みゆきさん、沖縄の市場の古本屋ウララ・宇田智子さん、東京のgururi・渡辺愛知さんが登壇します。

岡山のスロウな本屋さんは、戦前から残る木造長屋を改装した小さな本屋。「ゆっくりを愉しむ」をコンセプトに、絵本や暮らしの本を一冊一冊丁寧に選び、読書会なども続けています。小倉さんが大切にしているのは、「勝ち負け」「効率」「たくさん」ではない生き方です。
沖縄・那覇の市場の古本屋ウララさんは、牧志公設市場の向かいで、肉や魚、野菜などを売る店と並んで本を売る古本屋。沖縄でつくられた本を大切に扱いながら、本屋を目的に来た人だけではなく、市場を歩いていた人がふらりと本に出会える場所をつくってきました。
東京・谷中のgururiさんは、「あるひとりの架空の女性」を思い浮かべ、その人に届けるように本や雑貨を選ぶ約5坪のお店。暮らしの本や文学とともに、社会問題やフェミニズムの本が自然に並びます。店主の渡辺さんは、「女性をはじめとした弱い立場の人のための本屋でありたい」と語っています。

岡山、沖縄、東京。

「ゆっくり」を大切にすること。沖縄という土地で、その土地の本を売ること。あるひとりの女性を思い浮かべ、その人に本を届けること。

3つの本屋はまったく違うようでいて、どの店にも「誰に、どんな本を届けたいのか」という思いがあります。

本屋の棚に何を置くのか。
誰にその本を手渡したいのか。
そして、その小さな場所をどんな場所にしていきたいのか。

本屋は、その店を営む人が「こんな社会であってほしい」と考えることを、小さな場所で実践する営みなのかもしれません。

3つの街、3つの本屋の物語から、一緒に考えてみたいと思います。

※聞き手に、上野千鶴子さん、ハチドリ舎店主安彦恵里香さん他〜
※今後、12月2日(水)、1月20日(水)、2月10日(水)と、書店さんをお誘いして開催してまいります。
(皆さんオンライン登壇となります)

【日時】
 10/28(水)19:00〜21:00

【参加方法】
 Zoom

【参加費】
 ・WAN会員:無料~
 ・非会員:1,500円~(学生・非正規は500円)
 ※応援チケットあり
  詳細は以下の申し込み先からご確認ください。

【申し込み】
 https://peatix.com/event/5201920
 ※アーカイブ視聴可能(配信後1週間のみ)

【共催】
 ウィメンズ アクション ネットワーク(WAN)
 Social Book Cafe ハチドリ舎

【協力】
 ジェンダーを考えるひろしま県民有志

【デザイン】
 ロバ企画室 西川 晶子

【ゲストプロフィール】
小倉 みゆき(おぐら みゆき)さん
スロウな本屋 店主。
岡山県生まれ。大阪とメキシコの大学でスペイン語を学ぶ。IT企業、洋書専門店、クレヨンハウス、紀伊國屋書店勤務を経て、2015年、岡山市に「スロウな本屋」を開業。読書会やトークイベントなど、店頭/オンラインでイベントを開催。毎月一冊絵本が届く「絵本便」が人気。地元NPOの協力のもと、ひとり親家庭や困窮家庭の子どもたちに絵本を届ける「チャリティ絵本便」プロジェクトを実施(2022年~現在)。

宇田 智子(うだ ともこ)さん
市場の古本屋ウララ店主。
1980年神奈川県生まれ。ジュンク堂書店での勤務を経て、2011年より那覇で「市場の古本屋ウララ」を営む。著書に『那覇の市場で古本屋』『すこし広くなった』(ボーダーインク)『市場のことば、本の声』(晶文社)『増補 本屋になりたい』(ちくま文庫)、共著に『本屋という仕事』(世界思想社)など。

渡辺 愛知(わたなべ あゆち)さん
gururi店主。
静岡県生まれ。広告制作会社、書店、出版社勤務を経て、2021年より東京・谷中でgururiを営んでいる。著書に『gururiのぐるり』(タバブックス)、共著に『猫もあなたを愛してる』(信陽堂)。あるひとりの架空の女性をイメージして、その人を思いながらお店をつくっている。


【関連記事】
・9/30 連続トークイベント「女の本屋をつなぐ物語~本でひらく、社会を見つめる~」第1回
  https://wan.or.jp/article/show/12609
・時を超えてつながりを生む中西豊子さんの名著『女の本屋の物語』~9/11復刊記念トークセッション報告
  https://wan.or.jp/article/show/12655
・9月11日(金)18:30- WAN主催イベント「女の本屋の物語」復刊記念トーク〜バトンをつなぐということ
  https://wan.or.jp/article/show/12558
・『女の本屋の物語』が女の本屋の声で復刊した小さな物語 ◆渡辺 知子
  https://wan.or.jp/article/show/12529
・中西豊子・著『新版 女の本屋の物語』 ◆吉川浩満(晶文社)/竹村優子(幻冬舎)
  https://wan.or.jp/article/show/12497