2009.10.02 Fri
日本の男性論のニューウェーブであり、伊藤公雄氏(京都大学)に代表される団塊の世代の研究者にリードされていた男性学(男性性研究)に、新人類世代に属する研究者の手による当事者研究が登場したと言えよう。これまでは男性学というと、伊藤公雄氏のように「妻のパンツを洗えますか」と若い世代には当たり前の話をしているか、そもそもフェミニズムに敵対的なものしかなかったが、本書はどちらとも異なり、かつ欧米の理論の直輸入に終わっていない。日本人のさまざまな男性性を丁寧に洗い直す作業から、「忠臣蔵=プロジェクトX」的な男性性から抜け出し、バックラッシュ(反フェミニズム)にも収まらない新たな男性性を見いだそうとする熱意が伝わってくる。「草食男子」などと呼ばれる若い世代の男性はもちろん、「男らしい人が好き」などと言っている女性たちにも、ぜひ一読をお勧めしたい。
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