2009.10.23 Fri
グローバル化は今に始まったことではない。大航海時代、4人の少年たちは、すでに世界を大きく駆け抜けていた。輝かしい栄光と無残な悲劇とを、ともに味わいつつ。1582年、長崎を出航。マカオ、ゴア、アフリカ南端からポルトガル・リスボンへ。ローマ教皇謁見を果たして8年後、再び日本に帰国した彼らを待ち受けていたのはキリシタン禁制の悲劇だった。
少年使節の生みの親・イエスズ会のヴァリニャーノ巡察師は、人文主義の教養を身にまとう「違いのわかる男」。映画「薔薇の名前」に登場する神父、ショーン・コネリー風のいい男だ。彼が広めた、キリスト教用語の日本語訳の一つ、「愛」という言葉は、「ひとを大切に思う」と訳されている。若桑さんは、この大著を書き上げて4年後、急逝した。まえがきには「主人公たちに自らを重ねつつ、ほんとうに書きたいことを書ききった」とある。私もまた少年たちに誘われるように、その足跡を訪ねてポルトガルを旅した。
(やぎ みね)
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