2013.11.07 Thu

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庭師の娘

訳者など:ジークリート・ラウベ ()

出版社:岩波書店

 18世紀ウィーンが舞台です。  庭師の娘マリーは修道院に入るための修行中。でもちっとも実が入らず叱られてばかり。だって、マリーがなりたいのは修道女ではなくて、庭師なのです。しかし、この時代、女の庭師なんてとんでもないこと。腕のいい庭師の父親もマリーの希望に耳を貸してくれません。浮ついた夢を見ていると、よりいっそう修道女にしたがりばかり。 マリーは間に中で一人の少年と出会います。彼はほらふきらしく、まだ10才なのに今、女王のためにオペラを作曲しているなどといいます。名前はモーツワルト。 マリーのただ一人の理解者は、父親の仕事先の主人メスメル博士。妻が大金持ちで大きな屋敷に暮らしています。彼はパリから聞こえて来る進歩的な考えの持ち主。マリーはメスメル博士から、少年が言っていることは真実だと知ります。男の子のモーツワルトはまだ10才なのに才能を認められ開花させているのに、自分はどうしてそのチェンスも与えられないのだろう? 博士が素敵な提案をしてくれます。自分の庭の端っこを自由にデザインしてみないかと。庭全体は父親がフランス式庭園として秩序正しく作り上げています。しかし、マリーが作りたいのはもっと自由に花の咲き乱れるそれでした。果たしてどうなる? ウィーンがもっとも輝いていたマリア・テレジア統治時代を背景に史実も織り交ぜながら、一人の少女の夢を描いていきます。 楽しいし、歴史への興味もきっとわいてくるでしょう。

カテゴリー:女性学 フェミニズム / 文学 エッセイ 評論 / しごと 労働 生き方 / 家族 / ひこ・田中の、 子どもの本イチオシ

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