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戦争がなかったら 3人の子どもたち10年の物語 (ポプラ社ノンフィクション)
2013.12.13 Fri
戦争がなかったら 3人の子どもたち10年の物語 (ポプラ社ノンフィクション)
訳者など:高橋 邦典 ()
出版社:ポプラ社
『ぼくの見た戦争』、『戦争が終わっても』(ともにポプラ社)で、戦場を生きる子どもたちの姿を伝えた高橋による、リベリア内線から10年、彼らの日々を綴ったドキュメントです。少年兵にされたモモとファヤ。右手を失ったムス。アメリカ人家庭の養子になったものの、戦争によるPTSDに苦しみ続けているギフト。 戦場で、つまりは死と鉢合わせをする現場で偶然巡り会った子どもと、戦場カメラマン。 ここに描かれているのは、厳しい現実をカメラマンの目で見てきた報告書ではなく、戦場カメラマンとなることを選んだ高橋自身が、子どもたちのその後と10年間かかわりながら、自分の生き方を常に問い直していく、誠実さにあふれた心の記録です。 ですから、戦争とはいつも「絶対なる悪」だと信じているという高橋の言葉は本物として届きます。そして、戦争に巻き込まれた子どもたちとの記憶が、日本が今、「戦場に行ったこともなく、その悲惨さを知らない人々が、戦争への道のりを国民に歩かせているように見える。それをぼくはおそろしく思わずにはいられない」と書かせるのです。
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