2011.07.09 Sat
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ヘテロの人と話をしててたまに思うことがある。
どうして、ゲイやレズビアンやバイセクシュアル の人がカムアウトしたら、ヘテロは、「じゃあ自分も『そういう』目で見られてたのかなと思う」とか、フツーに言っちゃうのだろう。この発想、 すっごく不思議じゃないですか?
じゃあ、あなたは、性的対象の性別の持ち主であ れば、誰彼構わず「そういう」目で見ているの? え、そうでもない?
じゃあ、ヘテロ以外の人間が、そ んなに性的に飢えてると考えてるのか?
あるいは、ヘテロ以外の人間が、 そんなにストライク・ゾーン広いと思っているのか?
それとも、自分ならゼッタイ惚れ られるはずだと、たいそうな自信がおありか?
つい先日もそういう風に思うこと があって、とても違和感を感じていたのだけど、そんなときに読んだこのマンガ。サラリーマン中心のBLマンガなのですが、そこに、面白い(と いうか至極真っ当な)台詞が出てきて、そうそうまさにそのとおりホント言ってやって! と思った次第です。
「男が好きなんじゃなくて好みの男が好きなの、 わかる?」
わたしはヘテロですが、多分、誰 彼構わず「そういう」目で見てるわけではありません。そして、「そういう」目で見るのは好みの相手だけでしょ、というのは、ヘテロもゲイもレ ズビアンもバイも、そう変わらないと思う。
さて、そんな面白い台詞や描写が ちょこちょこ出てくるこのマンガ、大筋としては、ノンケ男性がいきなりゲイになっちゃったりと、ちょっとリアルさに欠けるかなという部分はあ ります(いや、ノンケがいきなりゲイになっても全然問題はないんだけど、セクシュアリティを変えるのって、なんかもっと困難な感じがしませ ん?)。そして、BL的な性的描写が結構出てきます。なので、性的描写が苦手な方には、あまりお勧めはできません。
が、先程も述べたとおり、台詞がなかなか秀逸 で、「おお!」と思わされるものがあったり、細かいところの心理描写で妙に共感できるものが多かったりもします。描かれている恋愛も、性的描 写が多い割にはピュアなものが多く、かわいいお話が多いです(こっちが照れてしまうくらいかわいいです)。
基本は一話ないし二話完結のものですが、それぞ れのお話の登場人物が知り合い同士だったりして、そういう細かい関係性の設定も、地味に面白かったりします。
読んだ後、しばらくは萌え萌えして、ほんわかし た幸せな気分に浸れるBLマンガではないかと思います。BLが苦手でない方は是非読んでみてほしい一冊です。(杏)
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