そもそも日常にあって、広告は意識の脇にあり、立ち止まって注目する対象ではないはず。 対して、「パルコの広告」は、わたしを狙い、次代の空気を容赦なくあびせていたのですね。
1970年代後半、通っていた大学のすぐ近くに<渋谷パルコ>があり、気持ちが向くと自主休講してパルコへ出かけていました。

まだ、ジェンダーという言葉が社会的に認知されていない当時、広告への関心すらなかったわけなのに、今回の“「パルコを広告する」1969-2024 PARCO 広告展”に見るポスターに、「あれ、これ知ってる」と、学生時代へタイムスリップし、ドキドキしてしまったではありませんか。

1970年代、女性を標的にした数々の表現。デザインもコピーも、わたしたちの意識にジェンダー視点を植えつけてしまって、あっけらかんと新たな表現で狙う、広告のチカラを思い知らされたところです。

その最たるチカラこそ、「パルコの広告」だったのでしょうね。そして、いまもって、そうなのです!

“「パルコを広告する」1969-2024 PARCO 広告展”@名古屋では、パルコの代表的な広告作品(ポスター、CM画像)が、それぞれの時代にキーワードをつけて展示されています。
1970年代は「予言」~ゲストキュレーターは、上野千鶴子さん&はらだ有彩さん。
会場では、お二人の対談の様子が上映されています。

“「パルコを広告する」1969-2024 PARCO 広告展”へ。
ぜひ!出かけましょう★

https://art.parco.jp/parcogallery/detail/?id=1490

会期:2024年6月28日(金)~7月15日(月・祝)
   10:00~21:00
★最終日は18:00閉場/入場は閉場の30分前まで
会場:PARCO GALLERY(名古屋PARCO西館6階)
名古屋市中区栄3-29-1
入場料:無料

■渋谷 典子■