
ジェンダーに疑問や関心を持った人の1冊目として
「データを重視して議論すること」
「自分が越えていないハードルの高さを、勝手に低く見積もらないこと」
編者の一人、前川直哉さんがジェンダーを考える際、気をつけていることだそうです。
ジェンダーはすべての人がかかわっているだけに、つい自分の物差しで理解しようとしてしまう。でも、共通の物差しがないと話はかみあわない。共通の土俵で話をするには、客観的なデータやこれまで積み上げられてきた議論を踏まえる必要がある――。
本書は、問いを検証していくスタイルをとることで、身近な疑問や経験から出発しながらも、事実を発見する楽しさを伝えてくれます。また、ワークシートを用いれば、読者自身が問いを広げ、考察を深められるよう工夫されています。
ここまでが一つ目の特長だとすると、もう一つの特長は、多様な性のあり方を前提にしていること、そして、障害女性やトランスジェンダーの人たちの経験などインターセクショナリティの視点を重視していることです。
さまざまな他者の声をどのように聞き、読み取ることができるのか。こうしたことを具体的に理解できる一冊になっています。
◆webマガジン「せかいしそう」で、「はじめに」を公開中!
https://web.sekaishisosha.jp/posts/8616
◆目次
はじめに
第Ⅰ部 ジェンダーの視点を身につける
第1章 「女らしさ・男らしさ」を決めるのは誰?
――ジェンダー、性差別、ジェンダーギャップ指数(前川直哉)
第2章 フェミニストは「萌え絵」が嫌い?
――炎上、女性学、ジェンダー研究(守如子)
第3章 LGBTは私のまわりにいないのか?
――マイノリティ、クィアペダゴジー、アライ(堀川修平)
第Ⅱ部 「わたし」のまわりのジェンダー
第4章 女性はメイクをしなければだめ?
――美の強制、エロティック・キャピタル、ルッキズム(西倉実季)
第5章 これは男子の遊び? それとも侵害行為?
――男性学、男らしさ、ホモソーシャルな絆(片田孫朝日)
第6章 学校にもジェンダー差別はあるのか?
――隠れたカリキュラム、ポジティブ・アクション、ジェンダー教育(宮田りりぃ)
第7章 スポーツは男性のほうが向いている?
――ジェンダー秩序・性別二元論・身体の性の多様な発達(井谷聡子)
第Ⅲ部 社会の課題とジェンダー
第8章 少子化は「女性の社会進出」が原因?
――ロマンティックラブ・イデオロギー、男女雇用機会均等法、リプロダクティブ・ライツ(守如子)
第9章 あなたにとって「家族」とは誰?
――性別役割分業/新・性別役割分業、同性婚、ケア(堀あきこ)
第10章 女性専用車両は「男性差別」か?
――痴漢、性暴力、性的同意(牧野雅子)
第11章 災害の被害は平等か?
――DV、避難所、女性防災リーダー(前川直哉)
第12章 ネットでフェミニズムは変わったか?
――フェミニズム、ハッシュタグ・アクティヴィズム、クラフティヴィズム(井口裕紀子)
第Ⅳ部 インターセクショナリティの視点で考える
第13章 ケア役割は誰のもの?
――フェミニスト障害学、優生思想、自立生活(飯野由里子)
第14章 女性にも「特権」はあるの?
――レイシズム、家意識、マイクロアグレッション(宮前千雅子)
第15章 「トランスジェンダー問題」とは何か?
――トランスジェンダー/シスジェンダー、性別承認法(高井ゆと里)
引用文献一覧/索引/ワークシート/巻末資料
◆書誌データ
書名 :『基礎ゼミ ジェンダースタディーズ』
編者 :守如子・前川直哉編
頁数 :216頁
刊行日:2025/04/10
出版社:世界思想社
定価 :2,090円(税込)
慰安婦
貧困・福祉
DV・性暴力・ハラスメント
非婚・結婚・離婚
セクシュアリティ
くらし・生活
身体・健康
リプロ・ヘルス
脱原発
女性政策
憲法・平和
高齢社会
子育て・教育
性表現
LGBT
最終講義
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