
23年ぶりに新版を出しました
2002年かもがわブックレットの一冊として刊行した『なぜ男は暴力を選ぶのかードメスティック・バイオレンス理解の初歩』が増刷終了で長らく品切れになっていたため、このたび信山社ブックレットから再刊することとなりました。旧版から23年も経ったので、本文の時代遅れになった部分をアップデートしたり(たとえば携帯電話をスマホに)、法改正に合わせてコラムを書き換えたり、デートDVでありがちなことを書き加えたり、縦書きから横書きになったりしましたが、基本的には旧版と変わりありません。変えなくていい状況が今でも続いていることが残念でなりませんが・・・。
新版あとがきに書いたことですが、旧版を読んだ被害者女性が「私のことが書いてあった」と語ると支援団体の方々からよく聞きました。シェルターを運営する方々からは、「逃げてきた被害者にはまずこれを読んでもらいます」とも聞きました。すると「私のことが書いてあった」と言われるのだそうです。
被害者の方々の体験と加害者の言い訳の数々を元にした本ですから、そうなるのも当然と言えば当然なのですが、それにしてもDVとはよくここまでワンパターンなものだと、書いている本人が驚きます。アメリカの活動家の知人は「加害者はまるで同じ教習所に行って同じ教科書で学んできたようだ」と怒っていましたが、「日本でも全く同じですよ」と言うと「え? こんなに暴力的なアメリカならともかく、あんなに平和な日本でも?」と驚くのでした。「日本は外で戦争しないだけで、内では」と苦笑していましたが、日本も「外でも」という状況が来るのでしょうか。
暴力の本質は「こわがらせ、あやつる」ことにありますから、その反対である非暴力の本質は「やすらがせ、ときはなつ」ことにあるのだと思います。こんな時代だからこそ非暴力を唱え続けなければ。
◆書誌データ
署名 :【新版】なぜ男は暴力を選ぶのか?ードメスティック・バイオレンス理解の初歩
著者 :沼崎一郎
頁数 :96頁
刊行日:2025/12/25
出版社:信山社
定価 :990円(税込)
慰安婦
貧困・福祉
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