
ジェンダーの視点から政治/学に新たな視座をもたらす
なぜ政治家は男性ばかりなのか?
なぜ政治はケアを不可視化するのか?
本書『ジェンダーで学ぶ政治学』は、政治の思想、政治のしくみ、国家と資本主義、平和構築の4つの側面から政治を捉える入門書です。
ジェンダーの視点を通すことで、従来のマジョリティ男性中心の視点で作られてきた「政治学」の枠組みを再構築します。
本書が重視する点のひとつとして、「公私二元論」からの脱却が挙げられます。
「個人的なことは政治的なこと」というスローガンが指摘するように、私たちが日々の暮らしのなかで直面する生きづらさや不合理――「〇〇らしさ」の規範やケア責任の偏りなど――の多くは「政治」の問題です。
従来の政治/政治学が、公的領域と私的領域を切り分けて公的領域のみを論じることで、何を不可視化してきたのか。
政治の範囲を私的領域にも広げて考えることで、私たちの身近な出来事が政治的権力に規定されていること、また私的な領域における男女の権力格差が公的領域(政治)の権力構造を規定してもいることが明らかにされます。
本書では4つの部それぞれで、このような「政治」と「ジェンダー」の関係を解きほぐします。
誰もが生きやすい社会をつくるための新たな政治学的アプローチを提示する、重要な1冊です。
世界思想社Webサイトで序章「ジェンダーから問う政治/学」の一部を公開していますので、ぜひお読みください。
https://web.sekaishisosha.jp/posts/9365
【目次】
0 ジェンダーから問う政治/学(三浦まり・岡野八代)
■第Ⅰ部 「政治」をとらえる
1 シチズンシップ──市民とは誰のことか(川出良枝)
2 権力とジェンダー──フーコーとフェミニズムの交錯(重田園江)
3 ケアとジェンダー──ケアと政治を接続する(岡野八代)
4 私的領域と政治──政治はどこにどのようにあるのか(田村哲樹)
■第Ⅱ部 政治に参加する
5 女性の政治参画──政治における性別不均等を解消するために(三浦まり)
6 地方議会と女性──ジェンダーから見た選挙制度と政党(大木直子)
7 政治参加・投票行動──ジェンダー・ギャップとジェンダー・ステレオタイプ(山田真裕)
8 市民社会と女性──様々な組織におけるジェンダー不平等(大倉沙江)
■第Ⅲ部 国家が介入する
9 政治過程とジェンダー──男性化された政治過程と女性たちの参画(三浦まり)
10 ジェンダー主流化──国際人権基準を生かしたDEIの推進(大西祥世)
11 国家と家族──ジェンダー化された家族の政治的機能を考える(武田宏子)
12 福祉国家とジェンダー──支え合いを編み直す(濵田江里子)
■第Ⅳ部 平和を構築する
13 女性・平和・安全保障──フェミニスト外交の模索(三牧聖子)
14 平和運動と女性──家父長制と軍事主義に抗して(秋林こずえ)
15 開発と軍事──ODAの安全保障化とジェンダー(高松香奈)
16 人間の安全保障──ジェンダーの視点からの再考(長 有紀枝)
◆書誌データ
書名 :ジェンダーで学ぶ政治学
著者 :三浦まり・岡野八代編
頁数 :304頁
刊行日:2026/04/10
出版社:世界思想社
定価 :2,640円(税込)









