
フェミニズム映画批評の扉を開けて
本書には、私がフェミニズムやジェンダーの視点から映画を見ることについて30年間模索してきた軌跡が残されています。同時に、映画研究者としてはやはり映画を愛する視点も大切にしています。日本映画に興味がある方は田中絹代、高峰秀子、左幸子、出光真子の章、アメリカ映画に興味のある方はヒッチコックやマリリン・モンローの章、クイア理論に興味のある方は「可視と不可視の間に」の章、そしてフランス映画ではジャック・リヴェットやシャンタル・アケルマンの章などは、読者に新たな映画の見方を発見するきっかけとなればと願うところです。
2024年にはニナ・メンケス監督『ブレイン・ウォッシュ セックス・カメラ・パワー』が、また今年の8月にはデルフィーヌ・セリッグ監督の『美しく、黙りなさい』も公開され、上野千鶴子氏のトークも開催されました。こうした流れの中でジェンダー批評やフェミニスト的視点の重要さが改めて多くの方に認識されているとも感じます。
本書は出版からすでにかなり経ってしまいましたが、WANの読者にも興味を持っていただけると嬉しいです。
◆書誌データ
署名 :『撮られる女/撮る女 フェミニズム映画批評の可能性』
著者 :斉藤綾子
頁数 :299頁
刊行日:2025年12月25日
出版社:青弓社
定価 :3300円(税込)









