エッセイ

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【特集:衆院選⑭】考えよう・選ぼう:’09衆院選   上野千鶴子

2009.08.29 Sat

◇制度も政治も変えられる
 「1人暮らしでも安心できる老後のしくみを作ろう」と訴えたい。
 介護保険ができたのは大きいけど、改定の度に使いにくくなっている。その改悪は、国民が容認している。社会保障費を毎年2200億円抑制する方針を国会が認めたけれど、その国会議員を当選させたのは有権者だから。介護保険は今後どうなるのかとよく聞かれるけど、大事なのは「あなたがどうしたいか」でしょ。

 4月に変えたばかりの要介護認定基準を10月に元に戻すことになった。選挙を前に有権者が声を上げれば、政治家の態度が変わる。座視してはダメです。

 年金も介護も「上の世代は食い逃げしてる」と、世代間対立があおられていますが、圧倒的に多くの高齢者は弱者ですよ。弱者同士を対立させるのは分断支配の定石。世代を超えて連帯しないと米国型格差社会になる。まだ間に合う。そう思って「世代間連帯」(共著)という本を書きました。制度も政治も変えられる。あなたが変えたいと思うなら。(談)
(毎日新聞 2009年8月28日 東京朝刊より転載)

カテゴリー:ちょっとしたニュース

タグ:女性政策 / 上野千鶴子

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