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サングリア!!@1人家族 久津輪麻美
2010.05.10 Mon
◆ブランチのはなし
小鍋でクツクツ煮出したチャイとほんわりあつあつホットケーキ。 誰かとすごす休日の朝は、やっぱりこうでないと。 元気がじんわり満たされてくる感じ。 しあわせ縲怐Bと感じる瞬間。 (また、そう思える時が早くきてほしいなァ)
◆夜ごはんのはなし
とても嬉しそうに料理をする人がいます。 ハーブの効いたクスクスサラダやラムのソテーなど、珍しいものをたくさんつくってくれます。 なかでも花山椒の効いた麻婆豆腐は感動ものでした。
私は500mlの缶ビールを2本買って、その人の家によく行きました。ときどき果物やアイスも買っていきました。
海老フライとか鍋とか、ごく普通のメニューでさえ調理法を調べに調べる姿は少し滑稽に見えましたが、同時に愛しくて仕方なく、つい後ろから抱きつきたくなるのでした。
「何食べたい?」 そのメールを見ると、いつもにやけてしまいました。
1人きりの食卓でも幸せでいられるように、少しずつ料理を覚えることにしました。かつて「海外で一回死にかけたらいいよ」とあの人が言ったのは、自分で生きのびる力をつけなさいということだったのかもしれません。 ひとりぼっちのこの土地で、いつも思い出すのはあの横顔です。
◆ティータイムのはなし
日曜日。ひさしぶりに女3人で美術館に行った帰りのことです。まだ陽が落ちる前、おしゃべりに花が咲く時間帯。
飲み物を頼もうとメニューを広げると 友だちが言いました。「私、サングリアに目がないねん」 私たちは目を合わせ、店員に言います。「サングリア、デキャンタでグラス3つください」
明るいうちから外でお酒を飲むなんて、大人になった気分です。(まぁ、随分前に成人式は済ませていますが・・・) 私は微かな緊張と興奮を覚えながら、恋愛とは別のドキドキ感に酔いました。
私たちは、これからどんどん違った世界(生活)を生きていくことになります。今も既に、随分と異なる環境に身をおいています。だけど、いつまでもどこまでも、彼女たちとの関係を持っていきたいです。
そんなことを考えながら、1人ホームで私鉄電車を待ちました。 外はすっかり闇につつまれていました。