2010.11.09 Tue
メタルバンド「メタリカ」の人気の秘密は、意外な親しみやすさにアリ?!
私はメタル音楽を聴かない。全く興味のないメタルバンド「メタリカ」がなぜ世界中の人々に支持されているのか知りたくなり、このドキュメンタリー映画を観てみた。これがとても面白かった。
メタリカはアルバム通算9000万枚を売り上げ、今もなお世界中の人々に支持されている超モンスターバンドである。20年目を迎え、ベーシストの脱退を機にバランスが崩れ始めたバンドがニューアルバムの制作に行き詰まり、敏腕セラピストを雇うところから話は始まる。そこからニューアルバム完成までの3年間に密着しているのだが、「この監督、メタリカのことちょっと小馬鹿にしてない?」というプッと吹き出す面白シーンが盛りだくさんなのである。
(ちょこっとだけ登場するドラムのラーズの父親とレコード会社のマネージャーの仙人っぷりも注目です!)
特にスタジオでメタル特有のオドロオドロしい歌詞をノートに書きながら、メンバー同士が真面目にブラッシュアップしていくシーンは、ファンにとっては貴重な映像で笑える所ではないとは分かりつつも大爆笑してしまった。
メタルを芸術として真剣に取り組み、実生活との乖離に葛藤するメンバーの姿を見ていくうちに、「メタル音楽ってどんなに性根の悪い人がやってるんだろう?」などという私の偏見は、最後には全く無くなった。偏見持ってて、ほんとにすみませんでした。。。
そんなこんなでバンド崩壊の危機を乗り越え、悪人ぶる事に前向きに取り組めるようになったメンバーのアルバムを完成させた後のライブ映像はさすがにカッコいい。
DVDのパッケージを見て、「やだ!怖い!」と思った方はパッケージに惑わされず、上のイラストをご参考くださいませ。この映画は、メタルファンだけが楽しめる単なる音楽ドキュメンタリーではなく、メタルにちょっと偏見持ってる人にほどオススメの濃い面白人間ドキュメンタリーです。
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アヤコフ/映像配信サイト運営に携わる会社員&自称イラストレーター。最近は仕事で海外ドラマ漬けで日本語が恋しくなる日々……。音楽(ワールドミュージック系)と地球(岩系)に関心あり。イラスト付きで映画評を書いて行きますのでよろしくお願いします!
カテゴリー:新作映画評・エッセイ