2012.11.18 Sun
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音楽好き、美食家、健啖家で、セックスも好き。人生の快楽に貪欲という湯山玲子さんと上野千鶴子さんの対談集。「この対談は、人間に生まれてホントに良かったと思えるエキサイティングな時間だった」と、湯山さんはふり返る。「対話は、相手があっての化学反応だとつくづく思う」と、上野さんの楽観的な面が、湯山さんの楽観性、開放性、快活さに引き出された。
『違わないことを求める思想じゃなく、違っていてもOKな思想が必要なのよ。違っていても、差別されない。違っていても、ワリに合わない目には遭わない。だから、平等に扱おうということより、違っている自由の方が大事だと思う。―中略― 自由そのものが自己目的じゃないから、やっぱり自由を通じて、何が欲しいかなんだよね。』(本文p.311~p.312)上野さんが少女時代から求めてきたもの。それは、平等なんかじゃない、自由だった。
心身不可分な『わたくし』を愛おしむからこそ、ピュアに、ただひたすらに快楽を探究し極めたおふたり。経験知の豊かさは、この際どく快活な対談から窺える。『快楽上等! 3.11以降を生きる』と銘打った本書。あなたはこの本に胸倉を取られる覚悟、できていますか。
堀 紀美子
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