2009.09.17 Thu
この間、ジェンダー論に興味があるという若い女性にこう言われた。「歴史的に考えるってうしろ向きじゃないですか、わたしは現在起こっていることに興味があるんです。」でも、わたしたちは薄っぺらな表面に立っているわけじゃない。わたしたちの「知」には、これまでの歴史が積み重なっている。 というわけでこんな時にお薦めしたいのが弓削尚子氏の『啓蒙の世紀と文明観』。本書は近代のエスニシティ・「人種」・ジェンダー概念の成り立ちを批判的にとらえるための絶好の入門書である。キリスト教的な世界観から「科学的」な世界観へと知の大転換が起きたヨーロッパの18世紀(「啓蒙の世紀」)には、「科学」を根拠に、文明化されたヨーロッパに対し「他者」としての未開の非ヨーロッパ、あるいはこの眼差しの主体であるヨーロッパの白人の知識人男性に対し「他者」としての女性=未開人と捉えられるようになっていく。
90頁、765円と分量も値段も手ごろなわりに文献表も解説も充実しているので、「歴史に興味はない」なんて言わないで、ぜひ多くの人に手に取って欲しい。(lita)
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