女の本屋

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人には聞けない、でも知りたい 『性的なことば』 井上章一・斎藤光・澁谷知美・三橋順子 編

2010.03.27 Sat

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 本書を読むまで気づかなかったが、adultという英語が「アダルト」とカタカナ表記になると、たしかになぜ何となく性的なニュアンスが生じてしまうのだろう。それにはどうも「アダルトビデオ」という言葉の普及が大きく係わっているらしい。仕事柄、AVという略語を「オーディオ・ヴィジュアル」の意味でけっこう使うが、なるほどAV=「アダルトビデオ」のほうが一般的である。そして現在では「アダルトビデオ」という表記は減り、AVを用いるのが主だということだ。 文献学的にもきちんとしている本書を読んでいると、日本社会の風俗史も学べておもしろい。「合ハイ」は知っていても(参加したことはないが)、「日高パーティー」なるものは初耳だった(知りたい方はどうぞ読んでください)。辞書のような構成で、いろいろな項目に分かれているので、興味のあるものから拾い読みするだけでも楽しめる。ところで「アダルトビデオ」よりもAVのほうがひんぱんに使われるようになると、「アダルト」の地位もあぶないかも。「合コン」「合コン」と騒いでいる若い人たち(20歳前後)が、「コンパ」と言葉を知らないのをつい先ごろ知った。(lita)








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