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それぞれの「冠婚葬祭」―中島京子『冠・婚・葬・祭』

2010.12.09 Thu

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 『小さいおうち』で第143回直木賞を受賞した中島京子による「成人式」「結婚」「葬儀」「お盆」をテーマとした連作小説集。

 「冠(成人式)・婚・葬・祭(ここではお盆)」は好む好まざるにかかわらず、日本で暮らすわたしたちの生活に付きまとう。本書では、自分の成人式で大道芸を披露したかった若い女性と地方に勤める新聞記者の話、良縁をまとめ上げることに人生を捧げてきた「お見合いおばさん」と婚活男女の紆余曲折、仕事で見知らぬ老女を頼まれてある葬儀に連れて行った男性とその老女のささやかな物語、そしてすでに親は他界した成人した子どもたちが田舎の家を処分するにあたり、そこで最後に過ごすお盆の様子が描かれている。

 かつて成人式など「絶対に行くものか」と思ったわたしも、「絶対に」行かないというくらいに「成人式」を意識していた。「結婚」は一生するつもりはないけど、自然にそうなったというより、それには何となく決意のようなものが必要だったような気がする。ようするに日本で生まれ育ったわたしたちは、「冠婚葬祭」からはなかなか完全には抜けきれない。とはいえ「冠婚葬祭」の経験は人それぞれ違っている。(lita)








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