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2010 WAN的イチオシ・マンガ① あすか

2011.01.19 Wed

「『この漫画がすごい!2011』は、確かに面白いけど、なんだか最新作ばっかりじゃない?」

「むしろ、もっと面白い漫画もいっぱいあるはず!」

「この漫画、もっとみんなに読んでもらいたいな~」

そんな思いが募って、今年もやります、この企画!

2010年に出たマンガのなかから、オススメ作品をピックアップ!

2010年以前から連載が続いているマンガも、どんどん取り上げます。

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.

『HER』ヤマシタトモコ(祥伝社)

様々な職種や育ち、年齢の女性たちをヒロインにした6本のオムニバスストーリー。各話のヒロインはどこかで繋がっていて、読者の身の回りにもあるかもしれないドラマを描いている。作中にある「女の人って醜い」という言葉がそのまま、全作品を示しているように思う。化粧、髪型、靴から手首に巻かれたシュシュに至るまで、おおよそ美しいもので固められた体の中にあるものはドロドロとしている。でもそれをうまく隠すのも、また、「女」なのだ。作中のヒロインたちは包み隠さず暴露していますが、現実はもうちょっと、苦しいかもしれない。[clearboth]

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『さんすくみ』絹田村子(小学館)

読みきり作品の『読経しちゃうぞ!』が連載になり、その第一巻。とある町にある宗教法人の跡取り息子たちが主人公。霊感があって墓場が苦手な坊主の息子、スプラッタやオカルトが大好きな教会の息子、おおよそ運から見放された神社の息子が繰り広げる日常的非日常なコメディがなんとも面白い。丑の刻詣り犯退治や深夜の墓地巡りに奮闘する。佐々木倫子を髣髴とされるような絶妙なテンポで、ゆる~い気持ちで読める一冊。[clearboth]

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『ちはやふる』末次由紀(講談社)

競技カルタで日本一を目指すヒロイン・綾瀬千早の全国制覇奮闘記。少女マンガ的な恋愛の展開は少なく、体育会系文化部のらしさが面白い。各巻に山場があり、話のテンポも早いので、サクサク読み進めることができる。個人的にあまり気に入らないのだが、小学校のときは男勝りだったヒロインがかわいく成長して外見だけはモテモテという設定が、唯一の少女マンガ要素かもしれない。[clearboth]

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『Papa Told Me~カフェで道草』榛野なな恵(集英社)

1987年から続く、小学生の知世ちゃんとパパの父子家庭が「自由で想像的な家庭」を目指す日々を描いた作品。本作は掲載誌を移してからナンバリングされずにサブタイトルがつけられるようになった、その三冊目。今作でも、母親の役割について、少し考えさせられた。表紙絵に見られるように、絵本的な要素が多くなり、話の内容もナンバリング時代と比べで明るくなった。やさしい雰囲気はそのままあるけれど、読んだことの無い方にはできれば是非、昔の作品から通して読んでみて欲しい。[clearboth]

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『乙嫁語り』森薫(エンターブレイン)

丁寧な絵と、作者のその時代や、自身のキャラクター、中東の文化に対する愛を感じることのできる作品。メインのストーリー展開がわかりやすく、ありがちなのもそれによってカヴァーされている。『エマ』の時も思ったのだが、ヒロインに自主性はあまり無い。20歳の女が12歳の夫に対して、恋心を抱くのが中東の慣わしとして普通であったかはわからないけれど、人間ドラマとしてのリアルは、無い。ただ、森さんは「夢」を見せることに対しては本当に一級な作家なので、是非その「夢の世界」に浸って欲しい。[clearboth]








カテゴリー:わたしのイチオシ / 2010 wan的イチオシ・マンガ