厚生労働記者会で実施した会見の様子

WAN基金の助成を受け、NPO法人ウィメンズアイでは「シングルマザー調査プロジェクト」を実施しました。本プロジェクトでは、コロナ禍における母子世帯の暮らしを明らかにすることを目的としています。新型コロナウイルスによる影響が拡大し始めた2020年6⽉に調査を開始し、認定 NPO法⼈しんぐるまざあず・ふぉーらむをはじめ、女性の労働や母子世帯の暮らし、⼦どもの貧困を専⾨とする研究者や専門家などが集まり、大規模調査と毎月のパネル調査を行ってきました。

2020年8⽉から開始した毎⽉のパネル調査(539名のシングルマザーが対象)では、母子世帯へのコロナ禍による継続的な影響が明らかになっています。政府統計には現れない「シフトの減少」による収入減や、子どもの休校・休園のによる影響などを示すことができました。また、「主食を買えない経験」があった世帯はパネル調査の開始以降、毎月約3割で推移しており、政府が行った子どもの貧困調査における全体平均11.3%を大きく上回っています。

このような危機的な状況を少しでも多くの人に伝えるべく、厚生労働省記者会やオンラインでの記者会⾒も実施しました。調査内容をメディアに取り上げてもらうことで、これまでよりもさらに多くの方に、母子世帯が直面してきた貧困や新型コロナウイルスによる影響をデータとともに伝えることができました。また、昨年子どもの日に向けて発表した課題別レポート「コロナ禍におけるひとり親世帯の子どもの状況」は英語版も作成し国外の団体などへも届けることができました。この度は助成をいただき、誠にありがとうございます。

(課題別レポート「コロナ禍におけるひとり親世帯の子どもの状況」表紙)

プロジェクトに関する詳しい情報はこちらに掲載しております。

また、これまでに掲載してきたレポートは以下からご覧いただけます。