素晴らしい作品たちに書かされた本!
『読んで旅する海外文学』は、素晴らしい作品たちに書かされた本です。とにかくこれらの作品たちをもっと多くの人たちに読んでもらいたい!紹介したいとの思いに突き動かされた私は、内向的気弱人間に関わらず、気づいたら勝手に書き始めていました。
加えて、書籍業界的にはマイナーなジャンルである「海外文学」への抵抗感をなくしてもらうには、どうしたらいいかも勝手に考え始めた私は、まずは海外好きを取り込んでみようと、自身の旅行記も取り入れるスタイルにしてみました。
というのも、そもそも、私自身は純文学を理解するような文学的センスはありません。海外の古典名著を読もうとして、何度も挫折しました。しかも、私が海外に興味を持ったのは、テレビで見たお笑いコンビ「猿岩石」によるユーラシア大陸横断ヒッチハイクです。しかし、現代の作家の小説や訪れた国が舞台の作品を読んでいくうちに、なんとなくイメージしやすくなり、海外文学に完全にハマりました。
そんな、24か所の旅行記+大好きな77冊を紹介している本書ですが、紹介したい本は海外文学だけにはとどまりませんでした。特にお勧めである韓国の『ショウコの微笑』、スペインの『キャンバス』、オーストラリアの『穴の町』ほか、各国の歴史や文化がわかる本やコミックエッセイにも手を出しています。
本書の内容自体は、自身が行ったことがある国の文学作品の紹介がメインではありますが、巻末付録には実際には行っていないエリアの作品も少し紹介することができたうえ、翻訳書600冊超の金原瑞人先生との対談も叶いました。
◆書誌データ
書名 :読んで旅する海外文学:24か国の旅行記×77冊の読書ノート
著者 :重松理恵
頁数 :120頁
刊行日:2023/5/25
出版社:大月書店
定価 :2200円(税込)