オランダのLeidenという街は、オランダ、ヨーロッパ最古の大学「Leiden大学」があり、
アインシュタインや現在の国王ウィレム・アレキサンダー、オランダの10人の首相やアメリカ大統領など国際政治の中心人物を多く輩出しています。
この大学でジェンダーを学ぶ日本人女性の学生さんとお会いした際、この街について聞いたところ、彼女曰く
「ライデンという街は、小さな村で白人のオランダ人が多い、やや保守的な街だと感じている」と教えてくれました。
その街に国立自然史博物館があるので、先日行ってきました。
https://www.naturalis.nl/
建物は巨大で、地球の地層を思わせる壁の造りになっていました。
日本の展示では、「地震」が体験できる部屋があり、一緒に行った友人が体験したいというので、内心あまり行きたくないなと思いつつご一緒しました。
地震体験は本物(地の底から揺れや地響きが伝わってくるような)とは全然違う、かわいらしいものでしたが、
一緒の部屋にいた子供たちはキャーキャー叫んで、中には泣いている子供もいました。
他に氷河期の展示、地球の移り変わり、地球に住む様々な動物のはく製の展示、恐竜の化石などが展示されていました。
中でも面白かったのは、洋服を売っているお店をイメージして作られた展示室で、
フィッティングルームらしき小さい小部屋のカーテンの奥には生物の性器、交尾、発情期の声などが見られる展示室がありました。
自然史博物館は、東京とNYしか行ったことはありませんが、この「性教育の小部屋」は、そのどちらの博物館でも見たことはありませんでした。
私はワクワクしながら中に入ると、動物の性器の展示、昆虫や魚などの交尾を着ぐるみを来た女性が伝えるビデオ、
精子があらゆる障害を潜り抜けて卵子に授精するというゲーム体験、色々な動物たちの交尾中の写真(50インチくらいのテレビサイズの大きな写真)、インターセックスの人の石膏像など、子供たちが見て学べる展示になっていました。
私は友人と昆虫や魚の交尾を面白く表現している女性のビデオを子供たちと一緒に見て笑いました。
一緒に行った友人は地球の自然史が大好きで、色々な展示を楽しんで、時には私に熱心に説明してくれましたが、
私がワクワクしたのはこの性教育の小部屋だけでした。
広い館内を約6時間歩き続けて、クタクタになってその日は帰宅しました。
数日後、ドラマを観ていたらよくある無駄なセックスシーンが出てきたのですが、この時急に昆虫の交尾動画がよみがえり、ドラマでセクシーに描こうとしているセックスシーンが滑稽に見えました。
日本では、きわどい水着でなまめかしくこちらを見つめる若い女性の車内広告や過剰に女性の身体的特徴を強調するアニメ・イラストが日常に溢れていましたが、性教育に触れる機会は皆無でした。
オランダにはそういう性的な広告は日常生活にほぼ登場しませんが、性や性教育を扱うと決めた場所では、
自然史博物館でもレッドライトディストリクトでも驚くほどOpenだと感じました。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
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Sami
1973年生まれ。Feminist、非典型所属者。
群馬→東京→アメリカ・ノースカロライナ州→東京→2021年11月にオランダ移住(いまここ)
大事なもの:Freedom of Choice
座右の銘:実践あるのみ
猫と幸せに生きています。
自分の居心地のいい場所は自分で作ります。どうぞご一緒に。
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