
日仏語オノマトペ比較研究のフランス語本をアマゾンから出版しました。
この論文を提出してからなんと25年もたってしまいました。あの時はフランスで、いえ、世界でこれほど漫画ブームになるとは想像もしていませんでした。丁度仕事をフランスの田舎で探していた時に日本語なら教えられるかもしれないと、パリの大学の学士課程に40歳で入学し、45歳の時にトゥールーズでフランス言語学の修士課程に進みました。先生から何度かいただいた言葉が「言語はプラスチック(可塑的)だ」ということに関心し納得したことを覚えています。
最初は子供たちに日本語の興味を持ってもらうために買い与えた漫画本、セラームーン、ドラゴンボールなど、ならば擬音語、擬態語も知ってもらいたい、フランス人と日本人とではどのように使われるのか、同じように感じてもらえるのかを自分なりに知りたいと思ったのがきっかけです。当時は資料も殆どなく図書館にあった古いわずかな文献から論文にしたので、25年の歳月の間にオノマトペの本も出版されて変わっていったということは想像できます。言葉は変わって当たり前なのです。今ある辞書の言葉は50年後にはどのぐらい残るのか、またどれほどの新しい言葉が生まれてくるかは定かではありません。オノマトペも例外ではありません。寒い国もあれば温かい国もあるようにそれぞれの環境で生まれたオノマトペもあるでしょう。だから面白いのです。今日ではテクノロジーが発達し、人間社会を変えていきます。ネットで世界に一瞬のうちに言葉が広がるかもしれません。「何ごちゃごちゃしゃべっているんだ」「何を言いたいのだ」とイライラされているかもしれません。私はこのオノマトペ用語こそが人間共通の感情を表せるのではないかと今も思っています。そして共通のやさしさや癒しの気持ちにさせてくれる普遍的な言語であると願っています。
当時A4の用紙にタイプ打ちし提出した論文は色あせ、汚れ、製本も崩れてしまったので忠実にそのままの文(間違っているフランス語ですが、ご容赦ください)を打ち直し、Amazon.frから出版することにしました。またオノマトペを題に普段のフランスでの不満を逸話「オノマトペでフランスを斬る」としてネットに掲載した分も最後のページに追記させていただきました。この本は私の特別な本、私が私に贈る本として勝手ながら出版させてください。
書 名:Étude comparative des Onomatopées en langue française et japonaise 日仏語オノマトペ比較研究
著 者:Rianne OBATA 小畑リアンヌ
頁 数:128頁
刊行日:2025/05/24
出版社:Amazon.fr アマゾン日本の場合(Rianne OBATAで検索)
定 価:キンドル版 500円
印刷本 1540円
『オノマトペでフランスを斬る』日本語翻訳付き
Étude comparative des Onomatopées en langue française et japonaise: 日仏語オノマトペ比較研究
著者:OBATA, Rianne
Independently published( 2025/05/24 )
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