新刊『性売買を固持する権力――少女たちの性が「買われる」現場から』(新日本出版社)を出版します。
https://www.shinnihon-net.co.jp/general/product/9784406069939

昨年出版した
『バカなフリして生きるのやめた――10代から考える性差別・性暴力』(https://wan.or.jp/article/show/11942)では、
少女たちがなぜ性的に商品化されるのか、誰が性を買い、その構造をつくっているのかを問いかけました。

新刊『性売買を固持する権力』では、その問いをさらに掘り下げています。
少女や女性を買う人、そこから利益を得る業界、政治や行政、社会の無関心――性売買を支え、正当化し、見えなくしているものは何なのか。
少女たちと関わる現場から、その「権力」の正体を問い直します。

私はこの15年以上、虐待や貧困、性暴力などさまざまな困難を抱え、家や学校に居場所がない少女たちと出会ってきました。

街やSNS等で行き場をなくした少女たちに近づき、声をかけるのは、助けようとする大人よりも、彼女たちを利用し、性搾取しようとする大人たちです。
それなのに、問われるのは、いつも少女たちの行動です。

一方で、少女や女性を買う人、利用する人、そこから利益を得る人たちの責任は、ほとんど問われてきませんでした。

本のタイトルにある「性売買を固持する権力」とは、国家や政治だけを指しているのではありません。

女性を買う人、性売買によって利益を得る業界、それを「ビジネス」や「文化」として正当化する言説、問題を見えなくするメディアや行政、そして、それを見過ごす私たちの社会そのものです。

現在、売春防止法の見直しや買春処罰について議論が始まっています。しかし、買う側を処罰するだけでは十分ではありません。

買われる側の女性を処罰せず、性売買から離れたい人が生活を立て直せる支援をつくり、女性が性売買をしなくても生きていける社会にすることが必要です。

なぜ、少女たちが自分を守る方法ばかり教えられなければならないのでしょうか。

問うべきなのは、「なぜ危険な場所に行ったのか」ではなく、なぜ少女たちを利用する大人たちがこれほど存在し、それが許されているのかということではないでしょうか。

この本を通して、少女や女性の性が「買われる」現実を支えているものの正体を、一緒に見つめていただけたら嬉しいです。



◆書誌データ
書名 :『性売買を固持する権力――少女たちの性が「買われる」現場から』
著者 :仁藤夢乃
頁数 :224頁
刊行日:2026年8月29日
出版社:新日本出版社
定価 :1760円(税込)

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