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『ニキとヨーコ 下町の女将からニキ・ド・サンファルのコレクターへ』 黒岩有希

2015.09.03 Thu

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.造形作家ニキ・ド・サンファルの世界的コレクター、ヨーコ増田静江(1931-2009)。戦争、駆け落ち、日本料理屋の女将、パルコ会長となる夫(ただし家計はずっと別々だった!)、家業と夫婦の危機――。生き方を模索する中、49歳のときに偶然出会ったニキの作品が、彼女をまさかの第二の人生へ導きました。

父母との葛藤や社会への反抗が表れた初期作品、そしてマイナスの感情から一転、自己を解放し、生きる喜びを謳歌するがごとく色彩と愛にあふれた「ナナ」などの女性像。静江は魂の共感を覚え、「ニキは私だ」と思わずにはいられませんでした。「ニキは私を子供の時の裸の女の子に戻してくれた。日本の女性たちにニキを知ってほしい。そして、ニキの作品から力を受け取ってほしい」――。

「ヨーコ」という名は、ニキに出会った静江が「静かな入江よりも広い大海原に」という思いを込めて名乗った、いわば第二の人生を希望とともに歩むための名です。落ち込んでも立ち上がり、“下町生まれの向こう見ず”で美術館まで建てた、ヨーコ増田静江の波乱の生涯を綴ったノンフィクション。著者の黒岩有希氏はヨーコ増田静江の義娘で元ニキ美術館館長です。

ニキとヨーコは、同じ時代を生きる女性同士、悩みや発見を分かち合う関係を築き、それはニキの作品にも反映されました。ヨーコのコレクションを核に、「ニキ・ド・サンファル展」(2015年9月18日~12月14日 国立新美術館)が開催され、ニキとヨーコの関係がクローズアップされます。 http://www.niki2015.jp/ (編集者 徳田夏子 )

【目次】
第1章 下町生まれの向こう見ず
第2章 焼け跡の青春
第3章 駆け落ち
第4章 お前、つまらなくなったな
第5章 女将さん時代
第6章 ニキは私だ
第7章 五〇歳の決意
第8章 美術館への道
第9章 さまざまな問題
第10章 永遠の友情








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タグ:女とアート