先日4月1日、大阪の御堂筋でパレード、「ダイバーシティパレード2018 WE ARE HERE~だれでもおったらええやん~」が行われました。このパレードには3つの梯団があり、第1梯団は「WE ARE HERE」という反差別をテーマにした梯団で最もたくさんの人が参加しました。第2梯団は「労働」梯団で、労働組合からの参加者も多くはためく幟がかっこよかったです。そして第3梯団は、なんとフェミニズムがテーマの「EXITED WOMEN」です。私はこのフェミニズム梯団に参加し、少しスピーチもさせていただきました。当日来られなかった方、またパレードの余韻に浸りたいという方のためにフェミニズムフロートに絞ってですが、レポートしたいと思います。
第1、第2梯団含め全体の様子についてダイジェスト動画でまとめてくださっていますので是非ご覧ください。
フェミニズムフロート「EXITED WOMEN」では、韓国からDJ SEESEAさんとDJ SELFIEさんのフォーマンスとともに、金明和さんのデザインの弾幕とプラカードとサンバイザー(写真参照 撮影:森山拓也)で爽快な派手さに魅了されました。中之島公園から御堂筋をくだり難波までという2時間ほどの長丁場でしたが、飽きることなく楽しめたのは彼女たちのパフォーマンスのおかげです。特に、レディ・ガガのBorn This Wayが流れた時最もテンションが上がりました。それぞれの参加者も、自分の好きな曲を見つけたはずです。
■コール一覧
セクハラやめろ
マタハラやめろ
性暴力を許さない
DVやめろ
暴力やめろ
保育園増やせ
男も家事しろ
一緒に育てろ
母性母性てうるさいわ
イクメンきどるな
愛想笑いを求めるな
生きたいように生きてやる
私の身体に干渉するな
男が決めるな
勝手に決めるな
女の問題 男が決めるな
限界決めるな
立ち上がれ
手をつなげ
分断されるな
女の声で政治は変わる
女の声で社会は変わる
女は楽しい
女は最高
女はカンペキ
特に「イクメン気取るな」「母性母性てうるさいわ」では沿道からも笑いが起きていました!
スピーチでは、メンバーがそれぞれ自分の経験やフェミニズムとの出会いについて思いを話しました。私からは、今の社会はもう男女平等っていわれるけど本当にそうなの!?という超ベーシックな問いとともに、今の社会は男女平等ではないし、それどころか女性差別はよりわかりにくく巧妙になっているのでは!?ということをアピールさせていただきました。沿道の、「なんだこのアホな連中は?ふぇみにずむ?今って男女平等やん?」と嘲笑する彼氏に調子を合わせつつも若干の心の痛みを感じる誰か女性に届きますように、という願いを込めて。
私自身のハイライトは、げいまきまきさんがセックスワークについてのスピーチをおこない、「フェミニズムが元気なところはたくさんの人の安全や健康も叶いやすい」と連帯を呼びかけ、フロート全体が声援で応えたところでした。女性差別のことを路上のパレードという場で叫ぶのはかなりの抵抗や圧迫感がありますが、性やセックス、セックスワークについてはもっともっと難しい。また、それぞれの参加者にとってのフェミニズムは必ずしも同じではないかもしれません。切実な思いで参加された方、怒りの気持ちで参加された方、戸惑いをもって参加された方、一抹の抵抗感を持って参加された方などそれぞれの思いがあったことでしょう。ですが、誰にとっても、実践的なところで性は最も外せないテーマであって、私たちの重要な課題である。フェミニズムが連帯の合言葉になる。それが高揚感とともにフロートで共有された瞬間でした。
この「EXITED WOMEN」では、ひとまず「女」という括りを使いコールでも「女」「男」と使っていますが、スピーチでは「性別ってそもそも何?」「女は最高だし、あなたの中の女は最高!」という呼びかけもされました。参加者にはトランスの方や多くの男性とみられる方もいて、多様な人が一緒に歩くフロートになったと思います。
ダイバーシティパレードは、2014年に行われた仲良くしようぜパレードに続く、排外主義に抗するパレードです。ヘイトスピーチのみならずヘイトクライムが相次ぐ大阪で、多様性を祝うこのパレードが大阪で開催されたこと、その中でフェミニズムのフロートが実現したことを心から嬉しく思います。最後になりましたが、実行委員の皆さまや当日スタッフとして奔走された方々に心から敬意を表したいです。ありがとうございました。
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