
日本人「慰安婦」はなぜ名乗り出ないのか
「従軍慰安婦」と言えば韓国人、朝鮮人と思っている人が多いですが日本人の「従軍慰安婦」も多数いました。私は偶然に、ビルマに従軍した元軍医からビルマの「慰安所」の日本人「慰安婦」の名簿を入手して、仲間と一緒に彼女たちの「本籍」と「現住所」を訪ね歩きました。
日本人「慰安婦」は一人も名乗り出て政府の責任を追及した人はいません。それを支える運動も殆どありません。何故か?それは日本人の「慰安婦」は遊郭から送られていった人々であるからです。「慰安婦」とは性的に無垢な少女が強制連行され、あるいはだまされて「慰安婦」にさせられた人ととらえて、政府も運動団体も、そもそも売春婦であった日本人「慰安婦」問題を取り上げてきませんでした。しかし日本人「慰安婦」も性奴隷でした。ひっそりと世を去った彼女たちをそのままにして日本はジェンダー平等社会になるのでしょうか。敗戦直後も政府は「良家の子女を守るため」「慰安所を全国につくり米進駐軍に数万人に日本女性を提供しています。フラワーデモが目覚ましい発展をしています。日本人「慰安婦」のつながりについても言及しました。
◆書誌データ
書名 :日本人「慰安婦」を忘れない ジェンダー平等社会めざして
著者 :吉川春子
頁数 :182頁
刊行日:2023/5/2
出版社:かもがわ出版
定価 :1870円(税込)
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