女の本屋

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シバ・マリヤム ジョージ 『女が先に移り住むとき―在米インド人看護師のトランスナショナルな生活世界』

2012.03.12 Mon

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.  本書は、アメリカ在住のインド人女性看護師の移住過程とその後の生活におけるジェンダー関係を、エスノグラフィ調査に基づいて明らかにするものです。

実際に、インド人移民看護師を母にもち、母に続いて自らもアメリカに移住した「移民1.5世」という著者の、インサイダーとしてのまなざしが随所で光っています。

また本書は、国際移民研究に、R.コンネルのジェンダー・レジーム論を本格的に活用した、おそらくは初の試みといえるでしょう。

著者は、労働、家庭、コミュニティといったレジームごとの力学を解明し、そしてそれらの相互作用を検討することで、女性先行型移民におけるジェンダー関係の特徴を見事に浮き彫りにしています。

さらに、コンネルの理論では抽象的にとどまるグローバリゼーションの局面についても、トランスナショナルな社会空間という独特のレジームに関する考察を展開しています。

国際移民研究、ジェンダー研究、そして広く国際社会学に関心をもつ読者の皆さまに、ぜひとも読んで欲しい1冊です。(監訳者 伊藤るり・編集者 小野七重)








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