◆塚原久美(RHRリテラシー研究所)
2025.08.29

医会の規制緩和見送りに対応、科学的エビデンスを大幅強化 4月、日本産婦人科医会が「安全性への懸念」を理由に経口中絶薬の規制緩和見送りを発表しました。しかし、この判断は国際的な科学的エビデンスと大きく乖離しています。そこで2月刊行の初版を急遽大幅改訂し、第二版として7月に刊行いたしました。

第二版では、米国25年間750万件の使用実績や、日本で報告された重篤事例0.2%が実は国際基準内の良好な水準であることを詳細分析し、医会の懸念が科学的根拠を欠くことを明示しました。世界98カ国の制度比較に加え、アイルランドやフランスの憲法改正など最新動向を反映し、日本の「合法でありながら使えない」逆説的状況を浮き彫りにしています。また、承認前アンケート調査(162名)から抜粋した体験談や、海外での使用体験をコラムで紹介し、「これからのアクティビストたち」へのメッセージも追加しました。

本書は、正しい情報に基づく議論と社会変革への行動を促すものです。中絶薬をめぐる課題は女性の権利と選択の自由に関わる根本的な人権問題であり、学者・アクティビストの皆様のご関心とお力添えが不可欠です。継続的な情報アップデートを予定しているため、情報入手が主目的の場合は廉価なKindle版(500円、PC・iPhone対応)をお勧めします。

◆書誌データ 
書名:『中絶薬完全ガイド 第二版 知る・考える・選ぶ』 
著者:塚原久美 
発行:RHRリテラシー研究所 
刊行:2025/07 
ISBN: 9798292721222 約100ページ 
Kindle版500円 / ペーパーバック版Amazonにて1800円で販売