オランダは先月からすっかり秋めいて、まぶしかった夏の日差しから一転、曇りや雨の日が多くなってきました。
そんな中、私は9月に友人が住むフランスのベルサイユへ、3泊4日の旅に出かけてきました。

タリスでパリへ
オランダからフランスまでは高速鉄道タリスで約2時間40分。
鉄道料金は早く予約するほど安くなるので、今回は旅行の2か月前にチケットを購入しました。
往復で138€(約23,784円)。



ベルサイユの街歩き
「せっかくフランスに行くなら」と、30年ぶりにパリのルーブル美術館へ行ってみようかとも思ったのですが、混雑ぶりを知って気持ちがすっかり萎えてしまいました。
そのため今回はあえてパリはいかず、ベルサイユという街そのものにフォーカスして「暮らすように過ごす」旅にしてみました。

ベルサイユ宮殿は30年前に一度訪れているので、今回は宮殿観光をスキップ。
外から写真を撮りました。

その代わりにベルサイユ宮殿から徒歩五分くらいのところにある公立図書館を訪ねてみました。

フランス語はほとんど分からないのですが、並ぶ本や図鑑、新聞、雑誌を前にすると、知らない世界が広がっていてとてもワクワクしました。

キッズエリア





歴史あるノートルダムのマーケットとお庭散歩

街の中心ノートルダムにあるマーケットは、ルイ14世の時代から続いている歴史が長いマーケットだそうです。
特に週末は色とりどりの野菜や果物が並び、焼き立てのガレットも手ごろな価格で楽しめて、幸せな時間でした。



宮殿の広大な庭園は、庭だけを見られるルートがあるので軽く散歩してみました。とはいえ“軽く”といっても広すぎて、ほんの一部を歩くだけでもかなりの体力が必要でした。

文字通り「ベルサイユのバラ」です。




バター食べ比べとスーパー巡り
フランスといえばやはりバター。
人気のエシレとLe Gallを買って食べ比べてみました。私は断然Le Gall派。
風味が豊かで、好みにぴったりでした。しかもエシレバターより安いので、もしフランスに行かれることがあればお試しください。

スーパーではオランダより少し物価が高く感じました。特にお肉や卵はかなり高い印象。
それでも「フランスならでは」の食材を見るのは楽しいものでした。



自転車で家庭菜園へ
最終日には、友人が趣味でしている家庭菜園へ自転車で連れて行ってもらいました。
ベルサイユの街をビュンビュン駆け抜けるのは本当に爽快(そしてちょっと怖かった)。



フランスで食べた物
フランスといえばクロワッサン。オランダでは味わえない、外はパリッと中はふんわりのクロワッサンを毎日楽しみました。
これも旅の大きな楽しみのひとつでした。


マーケットでガレットも食べました。
具はハム、、チーズ、卵で6€。

外にはみ出たチーズがパリパリで美味しかったです。

オニオングラタンスープも食べました。(12€)
美味しかったですが、フランスのレストランはお水が無料と聞いていたので「お水をください」と言ったら5€(800円)もするお水が届いたので、観光地ノートルダム周辺の飲食店では注文の仕方に特にご注意を。





ベルサイユとオランダを比べて
こうしてささやかな旅でしたが、秋のベルサイユを存分に楽しむことができました。ベルサイユは富裕層も多く住む街だそうで、友人の知り合いには貴族の末裔もいるそうです。



これはお城ではなく「普通」のマンションだそうです。。
ベルサイユの普通って。。



犬の糞用のバックも街に設置されていました。





その友人いわく、ベルサイユは「女性はこう、男性はこう、男女の夫婦はこう」というジェンダー役割もまだ色濃く残っているのを感じるそうです。

一方、私が暮らすオランダは、少し傾いた家々が運河沿いに建ち並び、カフェや雑貨屋、本屋に混じってマリファナショップやセックスショップ、レインボーフラッグ、そしてすぐ近くにはレッドライトディストリクト…。
そんな多様なものがごく自然に共存していて、地元の人々は自転車で当たり前のようにそこを通り抜けていく。
それを誰も不思議だと思わないおおらかな社会です。

美しく整った歴史ある社会ももちろん素敵ですが、やはり私はこの色々なものが共存するカオスで寛容なオランダの雰囲気が居心地よく感じます。





今回も読んでいただき、ありがとうございました。

友人宅の近所に住むマロが遊びにきました。(窓から入ってきた。)

これはポム。



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Sami
1973年生まれ。Feminist、非典型所属者。
WANオランダ特派員
大事なもの:Freedom of Choice
座右の銘:実践あるのみ
猫と幸せに生きています。
自分の居心地のいい場所は自分で作ります。どうぞご一緒に。
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