2013.12.19 Thu
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.1983年、国鉄分割民営化に先立って、全国の国鉄臨時雇用員6000人が一斉に解雇された。職場を奪われたばかりか解雇の扱いにおいても「正規職」と差別されたことに納得がいかず、和田さんはたった一人で闘いに起ち上がった。
第1章は職場での非正規・女性差別との闘い、第2章、3章は、30年に及ぶ解雇撤回の闘いの記録である。
本書は、たった一人でも闘えば仲間との出会いがあり、闘いの可能性が広がることを教えてくれる。当該と仲間たちがあの手この手で国鉄=清算事業団を追い詰めていく様子は面白く、迫力満点だ。
第5章には「戦後の(国鉄における)女性労働者と臨時雇用員の闘い」の記録が収められている。貴重な資料である。戦後、「女子は男子に席をゆずるべし」と職場を追われ、「1962年の異常分娩率32%」という過酷な状況で、女たちは人間らしく働く権利を求めて闘った。本書は、加速する非正規化の流れに抗して起ち上がる人々の糧となるだろう。(フリー編集者・杉村和美)
カテゴリー:著者・編集者からの紹介