2013.09.01 Sun
モノは大切にしましょう。という標語は今も生きているのでしょうか?
ファスト・ファッションと言われる、安くて1シーズン使えばそれでおしまい、という服を着つぶす文化が蔓延している今日この頃。私もまた、1枚980円とか2枚で1160円とかのキャミソールとかを買っては捨てているわけで。全てについてモノを大切にしている、とはとても言えない生活をしていることは確かなのですが。
だがしかし、ところどころで顔を出す、古いものを大切にする心。御年85歳の母の娘時代(いまから60年も前!?)の丸帯なんてものが、いつか孫が生まれたら締めてやろうと、いつまでもタンスにしまってあるし、(いや、別に、孫が生まれるか生まれないかは私の管轄の問題ではないので、格段期待を当事者たちに押し付けるつもりはないのだけれど・・・)今年亡くなった偵察将校だった父がつかっていた双眼鏡なんてものも後生大事にしまってあったりする。25年前に亡くなった義父のライカのカメラも、30年以上前に亡くなった義母の点字をつくる道具も、祖母の家からもらった掛け軸だって、(床の間なんて存在しない我が家なのに)残っていたりするわけだ。血縁関係の形見にこだわっているわけじゃなくって、お隣のおばあさんからもらった裁断机もガラス食器(そうめんセット)も使い続けている・・・
骨董品(ぽいもの)だけが愛されるわけではなく、おそるべし船場商人の血(?)。紐やリボンをみると、ほどいて丸めてとっておきたくなるし、お買い物した時にもらったきれいな紙袋や包装紙は捨てられないでため込んである。でも、こういうものは、突然誰かにプレゼントをもっていかないといけなくなったときとかに、ちょっと可愛く包装するのに重宝することもあるので、まあ、よしとして。
A4サイズの茶封筒ももらったものをとっておいて、裏紙を貼って再活用したりしている。自分自身、「いまどき、なんでこんなことやっているんだ?」って思うことはあるし、「糊代の方が、新しい茶封筒を買うより高くつくんじゃないか?」とか、「手間賃を考えたらその行為はムダといえる」とか、いろいろ言われたりもするのだけれど。でもさ。再利用する時のうれしさ・楽しさってのもあるのよね・・・
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.そんな私であっても、自分に愕然としているのは、30年以上使い続けている小物干し。靴下とか、ハンカチとかそういうものを干す、プラスチック製のアレ(左図参照)。下宿を始める時に買いもとめた、おそらくは500円しなかったものを、なんで30年間も使い続けているのか、我ながら不思議・・・
もちろん、もともとついていた洗濯バサミはこわれるのだ。オリジナルの洗濯ばさみなどもはや一つもない。枠につなげるプラスチックの軸(?)も、もはや全て壊れて一つとして存在しない。にもかかわらず、ひとつ洗濯ばさみがこわれれば、あたらしい洗濯バサミに麻ひもをつけてプラスチック枠にくくりつけ、延々と使い続けて、ふと気づけば30年。何度お引っ越ししたことでしょう?引越の度にさまざまな「不用品」を廃棄してきたにもかかわらず、なぜかこれは「不用品」にならなかったのよね。たしかに、使い続けていたわけで・・・
うーん。バブル時代に青春を送った「新人類」と言われた世代なのに・・・一度、直してしまうと、意地になって直せる限り直そうじゃないの、ってなるのよね・・・たとえ、500円しなかった小物干しだって、いっしょに長い時を過ごしてきた仲じゃないの、ってなってきて、捨てるに捨てられなくなってくるのです。
でもさ。そろそろいいんじゃない?そもそも、500円のモノを延々と30年も使い続けていては、日本経済はどうなる?ここはひとつ、勇気を出して買い直してみようじゃないの!
というわけで、この夏、ネットサーフィンに励むことにしてみました。
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.選んだのはこちら。ステンレス製の方がプラスチック製よりも丈夫でよかろう、とか、とはいえ洗濯バサミはステンレス製でない方がむしろ使いやすいかも、とか、物干しざおにかけて使ったときに、ズボンを干しても裾が地面につかないようにもち手のところは短い方がいいであろうか、とか、えんえんと悩んだ結果の決断でした。
で、洗濯バサミもよりたくさんついていて、いっきにタオルもたくさん干せるし、よかったんです。満足しています。
でもでも。よかったんですが、それでもやはり30年前の小物干しを捨てられない私・・・
しかたがない。新しい方、これから30年間よろしくね。古い方とはあと30年をめざしてお付き合いしようっと。
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