2011.10.17 Mon
c
ベストセラー『おひとりさまの老後』を残して、
この春、東大を退職した上野千鶴子・東大元教授。
帯の名文句「これで安心して死ねるかしら」に対して、残された教え子・古市憲寿が待ったをかける。
親の老いや介護に不安を覚え始めた若者世代は、いくら親が勝手に死ねると思っていても、いざとなったら関与せずにはすまない。さらに、少子高齢化社会で、団塊世代による負の遺産を手渡されると感じている子世代の先行きは、この上なく不透明。だとすれば、僕たちが今からできる心構えを、教えてほしい……と。
これに対し、「あなたたちの不安を分節しましょう。それは親世代の介護の不安なの?それとも自分たち世代の将来の不安なの?」と切り返す上野。
話は介護の実際的な問題へのアドバイスから、親子関係の分析、世代間格差の問題、共同体や運動の可能性…etc.へと突き進む。30歳以上歳の離れた2人の社会学者の対話をきっかけに、若者の将来、この国の「老後」を考える試み。
カテゴリー:近刊案内