2014.08.29 Fri
♫講談社の編集者・浅野聡子さんが選んだ上野本を紹介するシリーズ、最終回です♫
はじめてしっかりと読んだ上野本が今回の『女たちのサバイバル作戦』で、そのハードさ、専門用語パンチに私には上野先生の本は理解できないのかも・・・。と思った方も多いかもしれませんが、ちょっと待った! ウエノ本は、ハード・ソフト多種多様。そして対談本など、掛け合わせで見えてくる上野千鶴子の表情も万華鏡のようにくるくる変わるのがその魅力です。読まないなんてもったいない。多くの著書のなかでも、フェミニズム初心者が楽しく読めて、しかも役に立つ、“とっつきやすい”ウエノ本5冊をご紹介します。
【上野千鶴子の秘密を知りたくなったら】
ひとりの午後に (NHK出版刊 2010年刊)
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著書はこんなにもハードボイルドなのに、お目にかかるとなんてかわいらしい女性なの! と今日、驚かれたかたも多いのでは??
そんな“ウエノチヅコ”の素顔が垣間見られるのがこの1冊。父親に溺愛された幼少時代の逸話や、愛するスイーツの話。おふろの湯量へのひそやかな懊悩などなど
ひとりの女性としての上野千鶴子の暮らしぶりに触れることのできる、貴重なエッセイ集。
先生の“持ち歌”、浅川マキの「かもめ」、私も好きです笑。
◇番外編◇
【上野先生の優しさに、泣けます!!】
DVD 「痛みが美に変わるとき~画家・松井冬子の世界~」(NHK DVD)
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子宮を切り開いて微笑む女、自分の内蔵を身にまとって踊る女…独特の世界観と、その超絶的な美貌(こんなとんでもなく綺麗な人、いろんなモデルやタレントさんに仕事で会ってきましたが、見たことないっす。)でも知られる、日本画家・松井冬子の密着ドキュメンタリー。松井さんが“今一番会いたい人”として対談相手に指名するのが、上野先生なのですが、桜の木の下での、このふたりの対談、泣けます!
超弩級の美貌とは、ある意味、奇形と同義。とんでもない美貌がどれほど女にとっての魔物になるか。まさに自身の“美”に切り裂かれ、ずたずたに傷ついて生きる松井さんに、上野さんの語りかけることばの優しいこと…。彼女が実は精神的な“女装者”であると見抜いた上野さんが語るのは、“あなたも幸せになっていい”というシンプルかつ、あたたかいメッセージ。まさに、“女を生きのびろ!”を感じられる貴重なドキュメンタリーです。YOUTUBEなどでも視聴できるみたいなので、ぜひ。
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