日本とインドは11月11日、
原子力協定を締結しました。
(参考:
日印原子力協定に調印、
インドへの原発輸出可能に 被爆地から懸念の声も
」)

これをうけた国際環境NGO FoE Japanの声明および
関連する情報とともに、
その一方で、
やはり日本が原発を輸出しようとしているベトナムでは
原子力事業の白紙撤回が決まりそうな
最近の動きについて
お伝えします。

*****(以下、FoE Japan 満田夏花さんより。拡散歓迎)

声明 日印原子力協定締結に抗議 
「核廃絶への願うすべての人々を裏切り、福島現原発事故の被害を無視する行為 」

http://www.foejapan.org/energy/export/161111_2.html

協定の内容は不明ながら
NHKは日本政府は別文書で、
インド政府が2008年に出した、
「核実験を凍結する」という内容の声明に違反するような行動をした場合には、
協力を停止することを確認している、と報じています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161111/k10010765711000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_002

ものすごく低レベルの担保で、
こんなことで、NPT非加盟国との原子力協定締結のいいわけになる
と思ったら大間違いです。

また、日本が原子力協定の相手側に常に禁じてきた
放射性廃棄物の再処理がどうなったのかは不明です。

一方で、朗報もあります。
ベトナムでは、日本・ロシアが原発輸出を予定していた
原子力事業の白紙撤回が決まりそうです。
しっかりと見守りましょう。

注目すべきは、
撤回の大きな理由が、原発の「経済性」にあることです。
ベトナム国会議員で科学技術環境委員会の副委員長は、
原発の単価が上昇していること、
核廃棄物の問題、
事故、
ベトナムの巨額債務問題をあげ、
これ以上計画を進めるよりは、
今の時点で計画撤回することは時機を得た判断と述べています。

さらに、
ベトナム電力公社の社長が
「原発は経済面で競争力なし」と述べたとのこと!

原発導入前でずぶずぶの原子力ムラが
形成されていないからかもしれませんが、
賢明で冷静な判断かと思いました

原発計画に翻弄され、
移転の準備をさせられてきた現地の人たちが、
もとの暮らしに戻れるよう、
祈るばかりです。

ベトナム 原発計画を撤回!?-オールジャパンの売り込み攻勢の影で
https://foejapan.wordpress.com/2016/11/10/vietnam-2/
ベトナム原発計画のゆくえ…「多くの国会議員が原発中止に賛成」
https://foejapan.wordpress.com/2016/11/10/vietnam-3/