ハイジ・ハートマンさんは、私の敬愛する友人で、最近米国における大統領選について意見を送ってくれました。彼女はトランプ大統領で世界がどうなるか、深い関心を寄せています。トランプ以後のアメリカに関する一つの代表的な考えとして、許可を得たので彼女のコメントをWANのウエブ上で共有したいと思います。ハートマンさんについて:著名なマルクス主義・フェミニストで、『マルクス主義とフェミニズムの不幸な結婚』の著者です。現在ワシントンDCを基盤に「女性政策調査研究所」の代表をしています。
翻訳はなんと、w-wanのメンバーで畏友、河野貴代美さんがボランティアでやってくださいました!

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トランプ以後のアメリカ ハイジ・ハートマン(翻訳 河野貴代美)
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我が国であった先の選挙の悲惨な結果は、我々すべてを強いうつ状態に落とし込みました。私たちはイギリスにおいて、英のEU離脱派(ブレグジット)が小差で勝った時に、私たちも、かの地でそれなりに教養のあるコスモポリタン的人々が感じたのと同じように感じていました。しかし米国ではさらに最悪です。というのも、アメリカでトランプがもたらす損害は、巨大です―特に今後に渡って彼が最高裁判所を形成できることを思えば。またときどき暗黒のなかで、これが我が国における全体主義の支配権取得の始まりかと懸念したりします。彼は、多くの一般人とともに多くの特別種の資本家を指名しているので、多くの事項がひっくりかえってしまうでしょう。ついにオバマさんがやりとげた健康保険制度、妊娠中絶の権利、その他あらゆるものが。というのも共和党は国会やホワイトハウスの両方を支配しているからです。

私たちが、いまだにこの古い選挙態勢を維持しており、これが大統領選の人口投票数(ヒラリーはトランプより約300万票も多かった) をむだにしてしまうなんて馬鹿げています。ただ、私が思うにそれを変えるためにこそ憲法修正が必要ですが、変えるのは容易ではありません。なぜなら、人口数の少ない州はそれを好んでいるからです!クリントンとトランプにはたいした違いはないし、それはたいしたことではないと考えることが、ある人々にとって気がきいていると思っているを知っています。しかし、多くの人々の毎日の暮らしにとっては重要であることが私には恐怖です。特に証明書のない移民の大多数が、以前より寄せ集められたり、追放されたりするかもしれません。

私にとって最悪なのは15才から30才までの人々が、彼/女の大統領としてのオバマ以外をほとんど知らず、彼のもとで、進化する社会に暮らしてきたと考えていることです。オバマのもとで健康保険、同性結婚などが普遍的になりました。この年齢群は進歩的で多文化や寛容な社会を強く信じており、わが国には強力な反動勢力があることを理解できていると思えません。彼らは単純にクリントンが勝つと思い、彼女たちと同じ価値を共有する女性がもちろん選ばれると考えていました。その上にバラクとミッシェルは多くの人々にとって優雅で魅力的な道標となり、二人は特に若い人たちにアピールするやり方で、ポピュラーな文化を理解し活用してきました。(たしかに選挙での年齢別には大きな差があり、トランプは45歳以上、ヒラリーは45才以下でした)。で、彼らは痛ましくも読み違えたのでしょう(私が完全に同意できないオバマの政策がありましたけれど)。また私はヒラリーがやってきたことすべてを好んでいるわけでもありません。だが、私は確実にヒラリーを支持し選挙日にはペンシルヴァニアに出かけ彼女のために働きました。

日本であなたはどうされていますか?うまくいってることを望んでいます!見かけ上安部さんとトランプさんはうまくやっていくようですね!世界はどうなっていくのでしょうか。