私は3年前に8年間続いたステップファミリー(子連れ再婚家庭)生活に終止符を打ちました。覚悟して臨んだはずの再婚生活でしたが、思春期の継子の子育て、継子を実子のように愛せない葛藤、それを愚痴っても「覚悟して再婚したんでしょ?」と理解してもらえない周りからの反応は、苦しいばかりでした。
いまや1年に結婚するカップルの4組に1組が再婚です。
全国のひとり親家庭数が140万世帯(全国母子世帯等調査)、ひとり親家庭数の増加とともに子連れ再婚家庭が増えていくのは、今後も予想される状況です。
しかしながら、日本にはまだ子連れ再婚家族に関する国の実態調査もなく、支援も情報もないなかで、当事者はさまざまな問題をかかえて悩んでいます。
私は自分自身の経験を生かして子連れ再婚家庭を支援したいと、国内初の実態調査をおこないました。当事者119人から寄せられた生の声には、過去の私と同じように悩んでいる声がたくさんありました。アンケートをもとに、さらにさまざまな成り立ちの子連れ再婚家庭の取材を重ねて、1年近くかけて書き上げた本です。
もちろん、苦しいばかりではなく、子連れ再婚家族ならではの醍醐味も見えてきました。また、いま求められている支援について、ぜひとも支援者に伝えたい声も多くありました。
当事者はもちろんですが、子育て支援、女性支援に関わる方にぜひ読んでもらいたい1冊です。日本の子連れ再婚家庭を知ってください。
(著者:新川てるえ)
2017.02.20 Mon
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