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介護保険の今とこれからを考える1冊 『介護保険は老いを守るか』沖藤典子

2010.06.09 Wed

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20年ほど前から私たちは、介護が家庭の中、特に女性だけで負担することは困難だと、介護の社会化を願って運動を繰り広げ、漸く2000年から介護保険が実施された。安心できる老後、高齢者の自立支援などの理想を掲げて始まった介護保険だ。今日では実に400万人が利用しているという。だが、その後の10年、財源論を盾に見直し毎に改悪が続いている。社会保障審議会委員として議論に加わってきた著者が、利用者側の視点に立って、実際の事例も見ながら、介護保険とその周辺を徹底的に検証した。

大変複雑な仕組みになっている制度、介護認定への疑問、人材不足の実態など、関係者のコメントや資料も交え介護保険の今を伝え、具体的な提言をしている。介護保険の保険料を負担していながら、払っていることすら知らない人も多い。介護保険が本当に使いやすくなるよう、そして安心できる老後を迎えられるよう関心を持ってほしいと思う。(toyoko)








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