(細谷実さんよりいただきました)


「井上さんを追憶する」
井上輝子さんの訃報に深く悲しみを感じています。
 四方八方に関心が広がった大学1年生の自分にとって、フェミニズムもその一方向でした。
 しかし、当時はフェミニズムという言葉は一般的でなく、女性問題という括りでした。今と違ってそうした問題を扱う授業はありません。それで、一方で古典(ミル、エンゲルス、ベーベル、コロンタイ、青鞜文献)、他方で「女・エロス」や「わたしは女」などリブ時代の雑誌を読み漁っていました。院に行ってから女性学会に入ったら、雑誌で知っていた井上さんや秋山洋子さんがいらして感動しました。井上さんとも幹事会で長くご一緒させていただきましたが、幹事会内少数派への配慮か、同窓の誼からか、いろいろなお話を聞かせていただきました。井上さんは、いつも多面的な視点で物を見ていらっしゃって、とても教えられました。自分とは異なる、それどころか敵対的な視点からも考えてみるという難しいスタンスです。
大学を退職されてから「好きな研究を毎日できる♡」と嬉しそうにおっしゃっていましたが、机にかじりつき過ぎてエコノミー症候群になり倒れられた時は、「らしい…」と思いつつ心配しました。もしも自伝的な文章をお書きになっていらしたら、今とても読みたい。
井上さん、さようなら。そして、ありがとう。 細谷実

***** 井上輝子さん追悼 WAN掲載記事 https://wan.or.jp/article/show/9659
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