2011.11.29 Tue
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください.ようやく、フェミニズムも正面から正義を論じられる時代が到来したようです。
著者は、北米のフェミニズム理論を積極的に紹介してきた第一人者として、フェミニズムにとって正義とは何かを「ケアの倫理」と接合させることで定義します。
注目されるべきは、リベラリズムにとっては擁護することの難しい「ケア権」をいかに市民社会のなかに基礎づけるか、にあります。
フェミニズムが長く格闘してきた公私二元論や、家族内での正義を確保するための家族の在り方など、現代のフェミニズム理論の核心を学ぶためには必携の一冊。リベラリズムを理解するためにも、是非。
前著の『現代フェミニズム理論の地平』においても依拠してきたスーザン・オーキンやナンシー・フレイザーたちの議論を踏まえ、本書では、21世紀に入ってからの日本におけるケアの倫理をめぐる議論の交通整理をするなかで、どのようなフェミニズム正義論が浮かび上がってくるのか。
「これから正義の話をする」ためには、欠かせない議論を提供してくれます。(moomin)
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