2011.12.12 Mon
アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください. 私たちは日常、性別役割分業という有形・無形の暴力を受けている。
女性ということで生産分野の低賃金と再生産分野の無償労働を担わされ、男性ということで生産分野の滅私奉公により日常生活は無いに等しい。
性別役割分業は生きる源を奪い取っていく。
出産により仕事を断念した女性が、社会人を育てるという想像力をどこで培うのだろうか。
自身の生活を犠牲にして仕事に専念せざるを得ない男性が、傷つきやすい生命を感知できる社会を創造できるのであろうか。
日本の未来は、性別役割分業という暴力の根絶の方向にしか拓けないだろう。
本書の特徴は、このように通常暴力とみなされない性別役割分業がまぎれもない暴力であり、しかもそれが“自然”であるかのような感情の襞にまで入り込む根深さを告発し、その根絶に向けて、4部構成のそれぞれが問題点を浮かび上がらせ、外国の事例も取り入れながら解決の糸口を探り出そうとしている点を挙げることができます。(著者 富永桂子)
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