女の本屋

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「凡庸なミラクル」 『左岸』 江國香織 

2012.02.04 Sat

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 分厚い本である。茉莉という女性の、少女時代から、「若くないと思い知らされることがある」程度に年齢を重ねるまでの日々を追う。遠くから眺めているような筆致で描かれる、次々と起きる出会い。時々「こんなことあるかい」と思うのだけど、誰の人生も、文字に起こしたらこのくらい「嘘」のようなのではないか、とふと思う。それにくらべたら、このくらい、なんてことないのかも?と。たとえば10年前には出会っていなかった友人たちが、今ではなくてはならない存在だということを考えると私はいつもくらくらするし、人生いつ何が起きるかわからない!と、心底思う。人生は小説よりも奇なり。変わった女性の物語、なのではない。誰の人生も、こんな突飛な物語だ。(Anna)








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