※0916シンポジウムの最新情報は、このページに最速で更新されていきます。

今だから問い直す!介護保険のこれまでとこれから 開催趣旨&プログラム更新(8月26日)版!!

「こんなはずじゃなかった、介護保険:私たちのケア社会をつくる」イベント告知ページはhttps://wan.or.jp/article/show/11320

2024年 9月16日 10−18時
開催方式:YouTube配信(協力・社保協)
当日配信用URL:https://youtube.com/live/BV-oumqwWWA?feature=share  
↑↑↑たくさんの皆さんと介護保険改悪の問題を考えたいので、配信URLの拡散にどうぞご協力ください。

参加無料
↓↓↓Peatix申込みがなくても無料で視聴できますが、ご寄附を下さる方はこちらにアクセスしてください。
https://csmarathon.peatix.com/

開催趣旨:今だから問い直す!介護保険のこれまでとこれから
介護保険が施行されてから24年。「負担と給付のバランス」の名において一貫して「負担の増加と給付の抑制」が目指されてきた介護保険改定の歴史は、初期条件からの後退につぐ後退の黒歴史でした。介護保険は社会保障のネオリベ改革の一環として成立し、成立に当たっては激論が交わされましたが、「措置から契約へ」「恩恵から権利へ」を謳った介護保険は、たとえ制度設計が欠陥だらけでも、今や国民にとってなくてはならない制度になりました。多くの利用者とその家族が介護保険の恩恵をこうむっており、もはや介護保険のない時代には戻れません。24年間の介護現場の実践がもたらした経験値の蓄積やスキルの進化、人財の育成も大きな成果でした。
ですが理想主義を掲げて介護保険の制度を作った市民や官僚たち、またその現場に意欲的に参入していった事業者たちは、24年目の現実を見て、「こんなはずじゃなかった」と忸怩たる思いを抱いていることでしょう。また現状を守れと叫ぶばかりでなく、介護保険制度の欠陥や限界を超えて、ほんとうはこんな制度がほしかった、とあらためて原点に返って介護保険とは何だったのか、これからどうすればよいのかを考える時期が来ました。
このシンポでは介護事業者、介護労働者、医療関係者、利用者、家族、研究者を束ねて多方面から、介護保険のこれまでを総点検し、これからの展望を議論したいと思います。そのために過去・現在・未来と3つの部会を積み重ねて、朝から夕方まで終日、討論のバトンを受け継ぐマラソンシンポを実施します。
2024年9月16日、この日をあなたとわたしたちの未来のために空けておいてください。

プログラム:
・総合司会 :ゆき( 医療福祉大学教授、医療ジャーナリスト/『「寝たきり老人」のいる国いない国』『物語・介護保険』著者。認知症の母95歳を介護保険で在宅で看取る)
・主催者開会挨拶(趣旨説明):石田路子(名古屋学芸大学看護学部名誉教授/WABAS副理事長/WABASを代表して社会保障審議会介護保険部会の審議委員として活躍、利用者の声を代弁する)

10:00-12:30 Ⅰ部 制度編(こんなはずじゃなかった、改定編)
・モデレーター:上野千鶴子(東京大学名誉教授、WAN理事長、社会学者/ケアの研究を通じて介護保険改悪抗議アクションを牽引する)
介護保険創設の歴史的意義 香取照幸(上智大学教授/元厚労官僚として介護保険制度設計に深く関わる立役者のひとり)
介護保険成立にあたって「高齢社会をよくする女性の会」が果たした役割 袖井孝子(お茶の水大学名誉教授、WABAS前副理事長、社会学者/高齢社会問題に関わり樋口代表を支えてWABASを担う)
社会保障のネオリベ改革としての介護保険制度 山根純佳(実践女子大教授、社会学者/介護労働者の研究をもとに「ヘルパー国賠訴訟」を参考人として支援)
いじめ抜かれた介護保険/介護保険黒歴史に見る 服部万里子(NPO渋谷介護サポートセンター理事長、ケアマネージャー/介護保険改悪史からケアマネージャーの現在に警鐘を鳴らす)
究極の財源問題/税・保険折衷方式は正しかったのか? 権丈善一(慶応大学教授、社会保障経済学/社会保障審議会、社会保障制度改革国民会議委員などを歴任、介護保険財源問題について一貫した提言行う)
制度設計の功と罪 小竹雅子(市民福祉情報オフィス・ハスカップ主宰/制度創設時から電話相談開設、社会保障審議会の傍聴を続け、メールマガジン「市民福祉情報」を無料配信中)
要介護認定制度の欠陥 田部井康夫(認知症人と家族の会/初期からADLに偏した要介護認定制度の欠陥を指摘し、廃止を唱える)
ケアマネ制度のジレンマ 奥田龍人(認定NPO法人シーズネット理事長、ケアマネージャー/札幌市介護支援専門員連絡協議会会長などを経てケアマネージャーの質の向上に尽力してきた)

13:30-15:30 Ⅱ部 実践編(こんなはずじゃなかった、現場編)
・モデレーター:中澤まゆみ (福祉ジャーナリスト、ケアコミュニティ「せたカフェ」主宰/両親と友人の3人を介護、在宅ケアを中心に取材・執筆。介護保険制度の劣化に危機感を持ち、市民の視点で活動)
訪問介護と総合事業、崖っぷちから見える景色 柳本文貴(NPO法人グレースケア代表 介護福祉士、社会福祉士、保育士/制度の荒波に抗いつつ、ヘルパー事業で年齢・障害を問わないケアを実践)
在宅介護の最後は介護心中? 使いたい時に使えない介護サービスの現実に疲れ果てる金子裕美子(認知症の人と家族の会新潟代表/在宅介護20年、79歳の夫と99歳の母を介護)
「大量廃止」で町から消える訪問介護~事業所台帳データから探る中小零細の苦境と実態 本田祐典(赤旗日曜版編集部/介護保険に関する記事を積極的に担当)
地域でケアを続けていくために 石井英寿(宅老所いしいさん家代表、介護福祉士、ケアマネジャー/関わりが希薄化していく介護はどうなるのか)
多職種連携(医療・看護・介護)は達成されたか? 菅原由美(有限会社ナースケア元取締役、NPO法人キャンナス代表/介護保険と医療保険に振り回される訪問看護)
特養の現場から~長生きしても誰も幸せにならない介護保険を変える 坂野悠己(特養「駒場苑」施設長、介護福祉士)&高口光子(元気がでる介護研究所) /介護現場は介護保険の根本的な改革をしなければ持続できない)

16:00-18:00 III部 ケア社会をつくる(こんな制度がほしい、展望編)
・モデレーター:小島美里
地方分権・住民自治としての介護保険(仮) 岸本聡子(東京都杉並区長)
介護保険をどうする? ケアニーズを満たすために  高端正幸(埼玉大学准教授/財政学者。ベーシックサービスの観点から、支え合いを実現するための改革論を展開)
介護ワーカーが誇りを持って働きつづけるために 小川 恵(社会医療法人 新潟勤労者医療協会介護部/介護支援専門員 介護現場と管理部に挟まれ奮闘中)
障害者福祉からみた介護保険の限界と連携の模索 岡部耕典(早稲田大学教授、障害学、福祉社会学/重度訪問介護を使って介護者と自立生活をする重度知的障害、自閉の息子がいる)
介護労働の担い手から出発する介護制度の必要性 竹信三恵子(ジャーナリスト・和光大学名誉教授/ジェンダーと非正規労働者の視点から労働報道を続け、脆弱労働者が声を上げられる仕組みを研究中)
討論者:登壇者全員

1分ビデオメッセージ 樋口恵子(WABAS名誉理事長、評論家/介護保険をつくる1万人市民委員会共同代表および政府審議会委員として介護保険制度設計に関わる)

抗議声明発表
訪問介護抗議声明発表

閉会の辞 上野千鶴子

注記
あなたも「ケア社会をつくる会」に参加できます:
「ケア社会をつくる会」は立場を超えた多様なアクターのゆるやかな情報の交換と共有の場です。そのためにメイリングリストを作りました。以下に申込みしてくださればどなたでも参加できます。登録は無料です。申込みフォームはこちらです。
https://onl.sc/TaUMnRB

チラシは下のPDFをダウンロードしてお使いいただけます(8月15日版)↓