ウィメンズマーチ東京2025参加レポート ◆nabako
2025年3月8日、はじめてウィメンズマーチ東京に参加してみた。
■集合場所は神宮通公園の「北側」
集合は13時。少し前に神宮通公園に到着した。これから交通整理にあたると思わしき警察官の集団や、ちらほら参加者らしい方がいるのを横目で眺めつつ、トイレに行列して出てきたら、公園には誰もいない…?
もうマーチが始まってしまったのか? と戸惑っていると、道行く女性が「マーチに参加される方ですか?もう少し先で集合しているようなので、一緒にいきましょう」と声を掛けてくださった。
マーチの集合場所は「神宮通公園(北側)」。この「北側」というのがポイントで、トイレのある「神宮通公園」から原宿方面に向かってひとつ信号を渡り、明治通りから1本入った道沿いにあるスペースが集合場所だった。
一気にたくさんの人と、色とりどりのメッセージが目に飛び込んできて、ああ良かった!と一安心。
■カラフルなメッセージ
集合場所に入り、スタッフの方が配布している「コール一覧」の紙を受け取る。
10代のように見える人、シルバーヘアーの人、子連れの人、女性が圧倒的に多いものの、男性の姿も見える。段ボール、パネルボード、うちわ、のぼり、バナー、フラッグ、それぞれがカラフルなメッセージを手にしている。この日は小雨から雪になるかも、という予報で、空は曇っていたが、ところどころに見えるミモザの花の黄色が鮮やかだ。
私が準備してきたのは選択的夫婦別姓の実現と、性暴力を許さない、というメッセージ。
列の前方に、選択的夫婦別姓に関するメッセージを掲げた人たちが集まっているようだったので、そのあたりに加わった。たとえ知り合い同士でなくても、列に入りやすい雰囲気だった。
そのまましばらく待機していると、先導車が動き出し、音楽も流れてきて、マーチがスタートする。
これは終了後に気がついたことだが、マーチの列は大きく2つの集団に分かれていたようで、後方では中国語や漢字で書かれた看板も目立っていた。国外からの参加者や在住の外国人が声を上げているのかもしれないと想像すると、国際女性デーの認知やジェンダー平等に関する活動の広がりを感じた。今度参加するときは、もっとプラカードに注目して眺めてみたいと思う。
■渋谷の真ん中を歩く
警察官やボランティアの交通整理のもと、車道に出て歩き始める。普段は絶対に歩けない場所だけに、特別感や解放感が込み上げてくる。普段は車が行き交う道路を、メッセージを掲げて、「コール」を復唱して声を上げながら、ゆっくりと歩く。
TV等メディアのカメラが向けられるほか、両沿道の歩行者、建物の中、行き交う車の中からも、想像以上に注目が集まっているのを実感した。全く目もくれない人ももちろんいるが、スマホやカメラを向ける人、手を振ったり笑顔を向けたりしてくれる人もいて、勇気づけられる。主に手を降るなどリアクションをしてくれるのはインバウンド観光客と思わしき人たちだったが、女子高生が手を降ってくれる、という場面もあり、嬉しかった。
沿道の人に確実に私たちの存在や声が認知されている。メディアを通して、日本各地、世界の人々にも、今日東京でこういったアクションがあった、と情報が広がっていく、記録に残る、そんな手応えが感じられた。
列の中にいると、全部でどれくらいの人が参加しているのか、全容を把握することは出来ない。ただ、前後ろを見渡したときに、列が途切れないだけの数の人がいる、一人ひとりが選んでここに集っている、ということの重みを感じた。
■行くだけでも立派なアクション
ウィメンズマーチ2025、正直なところ、参加しようかどうしようか、私は前日まで心が決まらずにいた。
WANフェミニズム入門塾で学び、いま当然として享受している女性の権利や地位は、先人たちの努力の上に成り立っているものであること、油断していると損なわれてしまうことを知った。
しかし、いざ参加しよう、となると、マーチのHPにある「いま伝えたいメッセージ」を書いたプラカードを持って」という呼び掛けに、自分は何を主張したいんだろう?と難しく考えてしまった。参加はしたい、あれも言いたい、これも言いたい、でもプラカードに全部は書けない、キャッチーな表現にしたいが、借り物の言葉ではいやだ…。
そんな状況を、フェミニズム入門塾でつながった仲間たちに伝えてみたところ、そのうちのひとりが「私も行こうかと思っていました。まずは行くだけでもいいのでは? いっしょに行きましょう!」と声を掛けてくれて、ようやく踏ん切りがついたのだった。
そもそも国際女性デーはアメリカでの女性参政権を求めるデモや、世界各地で行われた女性の権利向上の活動がきっかけとなり、国連によって定められた記念日だ。ウィメンズマーチは、ジェンダーに基づく差別や暴力に反対するアクションとして行われている。
プラカードを掲げることで、より明確なメッセージを打ち出すことができるが、マーチに参加する、声を上げる側に立つ、ということだけでも、立派なひとつのアクションだ。参加をしてみて、そのことがよく分かった。
渋谷の街を一周し、集合場所に戻ってくるとマーチは流れ解散となった。参加者は三々五々、公園を出て、日常へと戻っていく。多様な主張を包みこんだマーチならではの、一人ひとりの自由なあり方を感じられて、心地良かった。
2026年の3月8日は日曜日だそうだ。次回も、賑わう渋谷の街を歩きたい。
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いただいてうれしかった!ミモザの花
ウィメンズマーチ東京2025参加レポート ◆haru
今年もウィメンズマーチ東京2025に参加した。数年前から参加しているが今年は昨年に比べ1.5倍の人が集まり、国際女性デーへの関心は高まっているようだ。
さまざまな思いを載せたプラカードとともに渋谷の街を長い列につながって歩いていると、沿道からは多くの人に足を止めてこちらを見られたり、写真を撮られたりして、私たちのメッセージが街の人に確実に届いているような気がした。人々のジェンダー平等への意識が高まっていると感動した。
今年こそ、選択的夫婦別姓を実現したい。女性が生きやすい安全な社会にしたい。このマーチが社会に与える影響は決して小さくないはずだ。(haru)
#国際女性デー
#ウィメンズマーチ東京2025

さまざまなメッセージやプラカード



2025年3月8日撮影:haru
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