2026 Cannes Film Festival official poster. Photo: Roland Neveu/MGM Studios; Graphic design: Hartland Villa

映画『テルマ&ルイーズ』が帰ってきた。

今年(2026年)のカンヌ国際映画祭の公式ポスターに、1991年のアメリカ映画『テルマ&ルイーズ』(リドリー・スコット監督)のワンシーンが使われている(注)。審査員が居並ぶステージの背景にもテルマとルイーズがいる。なぜ今?それもなぜカンヌで?

不思議に思いつつ調べるのも忘れていた数日後、WAN総会後の交流会のグループトークでフェミニズム視点の映画や本の話になった。『テルマ&ルイーズ』を真っ先に思い出したが、30年以上前の映画だし、今上映されているのかもわからないし、それだったら最近の映画の話題のほうがいいかなと、そんなことを考えていた。

そしてふと、今まさに開催中のカンヌ映画祭のイメージになっていたことを思い出した。もしかすると今も旬の映画なのかと。


フェミニズム的視点をもった映画は数多く存在する。いろいろありすぎて、いきなりあげようとしてもどれを選べばよいのかわからない。ドキュメンタリーかフィクションか、どの年代のものか、どの国・地域の映画かといったカテゴリーごとであればまだ選びやすい。

そんななか、カテゴリーを超えて頭にパッと浮かんだのが『テルマ&ルイーズ』だった。もっとほかにも主流のバリバリのフェミニズム視点をもった映画があるはずなのに、なぜこのハリウッド映画がはじめに頭に浮かんだのか?

この映画を観るたびに、さらには思い出すだけで、女性を取り巻く社会の不正義や理不尽さへの憤りや悔しさからくる喉の奥の詰まり、痛みの感覚が身体に起こる。感動ではない。憤りや悔しさからくる痛み、そして行き場もなく空をさまようこぶしの汗と腕のしびれ。はじめてこの映画を観たときから、この映画を観るたびに起こる身体の感覚が、わたしにこの映画の存在を忘れさせない。

話を戻し、なぜ1990年に公開されたこのアメリカ映画が30年後の今、フランスのカンヌで取り上げられたのか。最近WANアドバンスコースの自主企画講座で学んだばかりのAIを駆使して調べてみた。以下その内容をもとにしながらまとめてみる。

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■カンヌ国際映画祭での初上映から35周年目であること
『テルマ&ルイーズ』が1991年5月に同映画祭で世界初上映されてから、今年がちょうど35周年目の記念の年である。(出典:https://natalie.mu/eiga/news/669388)

■フェミニズムと自由の象徴として
本作は、映画における女性像の歴史に画期的な一石を投じた作品としても今もなお高い人気を誇り、カンヌ映画祭の公式リリースには、「この2人の忘れがたいファイターは、社会や映画界に根づいたジェンダーステレオタイプを打ち砕いた。彼女たちは、絶対的な自由と揺るぎない友情を体現し、解放が不可欠となるときにその道筋を示してくれた。今日これを思い起こすことは、すでに歩んできた道を称えつつ、まだ先にある道を見失わないことを意味する」と述べられている。 (出典:同上)

■映画文化の自由と変革を守る意志
カンヌ国際映画祭の主催者は、テルマとルイーズの物語は「映画がかつてないほど激しく闘うべき、越境的で変革的な精神を映している」と位置づけており、映画というメディアが自らのアイデンティティと存続のために闘わなければならない時代における象徴として選ばれた。(出典: https://www.gamereactor.jp/the-cannes-film-festival-pays-tribute-to-the-35th-anniversary-of-the-premiere-of-thelma-louise-on-the-official-poster-for-the-2026-edition-2101053)
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1991年公開のこの映画は、女性を取り巻く不正義な社会が35年経っても変わっていないことに気づかせてくれるとともに、後戻りはしないこと、屈しない姿勢を保つことの大切さをこの時世に教えてくれる、そんな過去からのメッセージなのだ。

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映画の内容は、次のサイトをご覧ください。
『テルマ&ルイーズ』(4K版)オフィシャルサイト:https://unpfilm.com/thelma_louise/

同サイト「INTRODUCTION」から以下、一部抜粋
「テルマとルイーズ、女性2人の冒険と友情を描き‟女性版アメリカン・ニューシネマ“と評されたリドリー・スコット渾身のロードムービー。性的被害を受けた‟女性の正義“というテーマや、友情か愛情かで議論が巻き起こった親友2人のラストシーンなど、公開から30年経った今も全く色褪せておらず、時代を先取りした映画だった。(・・・)」

「第64回アカデミー賞®で6部門ノミネート、脚本賞受賞。ゴールデングローブ賞でも脚本賞受賞。2016年には半永久に保存する価値のある作品が選ばれるアメリカ国立フィルム登録簿にも登録。同年の第69回カンヌ国際映画祭では、公開から25年を記念した上映が行われ映画界のすべての女性に光を当てて、男女間の不平等や女性の地位向上を目指すプログラムである「ウーマン・イン・モーション」賞が贈られるなど、フェミニズムの観点からも記念碑的作品として支持を集め続けている。(・・・)」

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4K版の劇場上映は、神奈川県の金星シネマで2026年7月9日~21日に予定されています。
現在、アマゾン・プライムなどの配信サービスで視聴することができます。

注:ポスターに使われたのは、舞台裏のワンシーンだそうです。

ポスター画像:https://www.festival-cannes.com/en/press/press-releases/thelma-louise-geena-susan-heroines-of-the-official-poster-of-the-79th-festival-de-cannes/

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『テルマ&ルイーズ(原題:Thelma & Louise)』
1991年製作/129分/アメリカ
監督:リドリー・スコット
製作:リドリー・スコット、ミミ・ポーク・ギトリ
脚本:カーリー・クーリ
主演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイビス
配給:アンプラグド
日本初公開日:1991年10月19日
4K版劇場公開日:2024年2月16日