認定NPO法人WANでは、さる2026年5月23日に第18回会員総会を開催し、そこで2026年度、27年度の新理事会体制をお認めいただきました。その後、5月25日に第1回理事会を開き、その場で代表理事、副代表理事が選出・承認されましたので、ここにご報告申し上げます。
まず、WAN設立後3代目の理事長として、過去15年にわたりWANを引っ張ってこられた上野千鶴子さんが理事長を退任されることとなりました。
上野さんには、WANの立ち上げから今日に至るまで、常に先頭に立って私たちを導いていただきました。ジェンダー平等をめぐる課題を社会に可視化し、多くの人びとの声をつなぎ、学びと実践の場としてWANを育ててこられたその歩みに、心より敬意と感謝をお伝えします。
上野さんに代わるWANの「顔」がどうあるべきかについて、前期理事会ではさまざまな観点から議論を重ねて来ました。そしてこのたび出した結論は、昨年度まで上野理事長のもとで副理事長を務めてきた4名が、新たに「共同代表理事」に就任するというものです。
WANがこれまで大切にしてきたのは、多様な知恵と経験を持ち寄りながら、対話と協働によって活動を進めていく姿勢です。今回の新体制のもとで、その理念をさらに発展させることをめざします。
上野千鶴子さん、そして元理事でこの度再び理事会に加わっていただく萩原なつ子さんには、顧問理事として事業全般及び渉外に関わるアドバイスをお願いいたします。
WANが18年前に設立されて以来、情報ツールとしてのインターネットやSNSをめぐる環境は大きく変化して来ました。ジェンダー平等をめぐる課題もますます複雑かつ多層的になっています。これらの課題を見据えつつ、WANは、これからも会員の皆さまとともに、世代や立場を越えてつながり、学び合い、行動するネットワークであり続けたいと考えています。
新しい体制のもと、WANの理念と活動をしっかりと引き継ぎながら、当面の重要課題であるサイトの大規模リニューアルや会員制度の見直し、運営業務の合理化などを着実に進め、開かれたネットワークとして歩みを進めてまいります。
今後とも、あたたかいご支援とご参加をどうぞよろしくお願いいたします。
認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)
共同代表理事(50音順)
伊田久美子
内藤和美
中谷文美
古久保さくら
理事(50音順)
荒木菜穂(副代表理事)、池田啓子、伊田久美子(共同代表理事)、上野千鶴子(事業担当・顧問理事)、大島碧生、大田季子(副代表理事)、小嶋緑、斉加尚代、境磯乃、櫻井みぎわ、田中東子、内藤和美(共同代表理事)、中谷文美(共同代表理事)、丹羽聡子、萩原なつ子(渉外担当・顧問理事)、濱貴子、 福田和子、古久保さくら(共同代表理事)、マエキタミヤコ、三浦まり、元橋利恵、養父知美、山根純佳、和田享子
WAN理事長退任挨拶
WANは2009年創設から17年、上野は2011年から2026年まで15年にわたって、牟田和恵さん、中西豊子さんに次ぐ3代目理事長を務めました。就任以来、後継者を考えなかったことはありません。
次の世代にWANを手渡していくことがわたしの最大のミッションだと考えてきました。その念願がようやくかない、このたび安心して退任することができるようになりましたので、ご挨拶を申しあげます。
WANの理事長は、定款によって総会後に選任された理事の互選によって決まります。
前期の総会後の理事会で、理事長継続を懇請された折、今期限りと宣言いたしました。それから2年間、副理事長以下理事の方たちが智恵を絞って次期体制を考えてくださいました。副理事長4人体制で、法人担当・サイト担当を分担し、この2年間、抜群のチームワークでWANを支えてくださいました。その4人の前副理事長が、共同代表としてWANを支えたい、とお申出くださり、理事会の承認を得ました。どのおひとりをとっても理事長職に就くに遜色のない方たちですが、4人の共同代表制を選びたいとのご意向を尊重いたしました。
総会にご出席の方はおわかりと思いますが、そのために、定款第4章13条を改正し、「理事長1名」を「代表理事1名以上」、「理事20名」を「25名」に変更させていただきました。それも今後の柔軟な人事体制の選択肢を増やすためでした。前期理事20名はうち9名が交代、今期理事24名は、前期理事の留任に加えて5名の新理事が加わり、24人中14名がここ数年で入れ替わりました。WANの世代交替は着々と進んでおります。候補として内諾を得た新理事の方たちはどなたも快諾してくださり、17年のあいだに、WANが積みあげてきた信頼の厚さに、改めて気持ちが引き締まる思いです。
ご存じのように、WANは専従職員の1人さえいない、理事長以下完全に無償のボランティア団体です。会員のみなさま方の会費とご寄附のみで成り立っています。理事は全員本職を他に持ちながらWANのために手も足もお金も出す、実働理事。WANには著名人のお名前だけを借りるような名目理事はいません。わたしのNPOの師匠、仙台宮城NPOセンターの創設者、加藤哲夫さんが「名目理事を置くと、組織は堕落する」と警告してくださった原則を守っています。またWANの活動のために走り廻ってくださるアクティブボランティアの方たちが89人いらっしゃいます。外から見るとWANは大きく安定しているように見えるかもしれませんが、その実、水面下でこれらの方たちのお働きに支えられていることをどうぞ忘れないでくださいますように。
WEB媒体であるWANの理事長であるわたしは、情報技術の進化についていけず、また留任すれば80歳に手が届く年齢になることを予想していました。自分が理事長職にふさわしくないことは深く自覚しておりましたので、サイトの大改修計画を目の前にしたこの機に、退任できたことは、タイミングの上でもほんとうによかったと思っております。
WANの創設メンバーのひとりであり、3代目理事長として、この17年の間に学んだことは数知れません。何より大切にしたことは、お金でも地位でも報われないボランティアの活動を、「楽しい」「おもしろい」と思ってもらえる仕掛けづくりと、WANに対する信頼の蓄積でした。外野ではさまざまなご批判も受けましたが、ようやくWANが信頼のブランドになったと感じます。信頼は築くに難く、壊れるに易いものです。これまでWANがあってよかったと思っていただけるように、そしてこれから先もWANにあってほしいと思っていただけるように、理事のひとりとしてWANを支える所存です。
WANの活動はひとりの力ではできません。これまでどれほど多くの方の力に支えられてきたことでしょうか。退任にあたって深く感謝もうしあげます。
前理事長・顧問理事 上野千鶴子
2026.06.03 Wed
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