2010.08.04 Wed
呼びかけ人:居城舜子(常葉学園大学、女性労働問題研究会代表)、伊田久美子(大阪府立大学、
女性学研究センター)、大沢真理(東京大学)、木村涼子(大阪大学)、
木本喜美子(一橋大学、ジェンダー社会科学研究センター)、村松安子(東京女子大学名誉教授)、竹中恵美子(大阪市立大学名誉教授)、田中かず子(ICU、ジェンダー研究センター)
「女性による女性のためのユニオン」として1995年に活動を開始した女性ユニオン東京が、これまでにない厳しい財政状態に直面しており、事務所を維持し活動を継続していくために、緊急に資金援助のカンパを広くお願いしなければならなくなりました。女性ユニオン東京の執行委員会が作成した「カンパ支援のお願い」を添付いたしますので、お読みください。女性ユニオンは、その結成当初から財政問題を重要な課題として認識しておりました。ユニオン活動の基盤となる組合費を、一律月2000円から、自己申告で、病気などで生活困難者は月1000円へ減免、年収400万円以上は月3000円という三階建てに修正する、通信会員を募る、解決金からのカンパ提供をお願いするなど、いろいろと努力してきました。しかし、目の前の労働相談や団体交渉に多くの時間とエネルギーを割かざるを得ず、財政基盤の根本的な解決に向けて議論を積み上げることができずにきてしまいました。
一方ご存じのように、女性をめぐる雇用環境は悪化の一途をたどり、セーフティネットの充実をみることなく、女性労働者の半数以上が非正規雇用という事態になりました。女性に寄り添って活動する女性ユニオンの必要性が高まっている、まさにこの時期に、財政基盤が危機的状況に陥ってしまったのです。このような事態になっても、電話は鳴りっぱなしで、続々と労働相談が入り、団体交渉に組合員は奔走しています。私たちは、女性ユニオンをこのまま孤立無援の状況においてはいけない、という思いを強くしています。
そこで、私たちは、女性ユニオン東京の組合員自身が組織や活動方針を根本的に見直し、再生のための構造改革を行う時間を確保するために、広くカンパを募ろうと立ち上がりました。ジェンダー平等を願い、性差別的社会構造の変革を求めて活動してこられたみなさま、女性ユニオンが来年の春の定期大会で根本的な対応策を最優先議題とし、新しい形で再出発できるよう、力を貸していただけませんでしょうか。8月末までに100万円を目標として支援資金を集めることができれば、定期大会まで熟慮し議論する時間を確保することができます。再生までの経緯や組織改革の決断について、支援いただいたみなさまと共有できるように情報の公開を求めていきます。
今回女性ユニオンが直面している財政危機の問題は、女性団体が活動する際に避けて通れない基本的な問題につながっています。ぜひ、みなさまの力を結集し、連帯の絆をつないでください。みなさまのご支援を心からお願いいたします。
振込先 郵便振替口座 00160-9-23268 女性ユニオン東京
次ページに、女性ユニオン東京からの呼び掛け文あります。
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各 位
女性ユニオン東京 活動維持のための緊急カンパのお願い
女性ユニオン東京
執行委員長 井出志保
猛暑の中、皆さまに、緊急に切実なお願いをいたします。
女性ユニオン東京は、1995年3月19日、「女性による女性のためのユニオン」として活動を開始しました。その結成宣言は、「お金も時間もない女性たちが、活動を続けることは試練だけれど、ユニオンの存在を広げよう、ファイト女たち!」という呼びかけで締めくくっています。それから15年、共に力を合わせてユニオン活動を積み上げてきたことは、女性たちの力として誇れることだと思っております。
しかし、現在女性ユニオン東京はこれまでにない厳しい財政状態に直面しており、事務所を維持し、活動を継続していくために、緊急に資金援助のカンパを広く呼びかけなければならない事態となりました。
結成当時は、どこからの資金援助もなく、全国一般(当時の上部団体)の事務所に間借りして出発しましたが、すぐに書類の置き場もないほど手狭になり、多くの女性たちのカンパによってこの代々木に事務所を開設することができたのです。女性だけで維持するのは困難だろうという上部団体の「助言」は見事に裏切られて、結成からの15年間、実数だけでも10000件以上の労働相談を受け、その解決に女性たちの力だけで取り組んできました。さらに、どの組織でもいずれは直面する世代交代の試練に2006年から取り組み、新しい世代がユニオンの執行委員会を担っています。
その一方で、残念なことに女性の雇用環境は悪化の一途をたどっています。労働時間の規制緩和、派遣労働の解禁など、多くの労働関連法の規制緩和が進行し、今や女性の半数以上が非正規雇用です。働く女性の地位向上を掲げている私たちとしては阻止しえなかったことに忸怩(じくじ)たる思いがありますが、女性の非正規雇用化の現実は女性ユニオンを直撃しています。ユニオン活動の財政基盤となる組合費の支払いが困難というメンバーが増加し、組合員が減少する一方、カンパも以前ほど寄せられることがなくなり、ユニオン財政が急速に悪化してきたのです。しかし、女性ユニオンへの相談の電話は鳴り続いています。働く女性の厳しい状況のもとで、日々雇用問題に取り組んでいます。女性の雇用環境の悪化は、女性ユニオンの必要性を高めているのです。しかし、その働く女性の厳しい状況が、またユニオン財政を直撃しているのです。
現在、事務所の家賃や運営費、有償スタッフの賃金などを支払うと、毎月約20万円の赤字となってしまいます。もはや、私たちの力不足というだけでは解決できないこの局面を何とか年内に打開して財政基盤を確立し、働く女性たちの手で女性ユニオン東京の今の事務所を維持し、活動を継続してくことができるように、多くの女性たち、女性ユニオン東京に心を寄せてくださる方々に広く緊急カンパを募りたく、呼びかけをさせていただきます。緊急事態ですので、まずは8月末までに100万円集めることを目標に、皆様のご協力を得たいと思っています。多くの方たちに女性ユニオンの重要性を理解していただき、女性ユニオンを財政的に支えてくださるよう、切にお願いいたします。
上記訴えに、ご賛同いただけましたら、お名前を記入し(もちろん匿名でもかまいません)、「事務所維持・活動支援カンパ」とお書き添えいただき、下記の口座番号に振り込んでいただけますでしょうか。また、お知り合いの方たちにも声をかけていただけると大変うれしいです。
みなさまのご支援を心よりお願いいたします。
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振込先 郵便振替口座 00160-9-23268 女性ユニオン東京
お名前(匿名でも可)、ご連絡先(ご住所、電話番号、Eメールアドレス)を書いてください。
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