「陽の当たらなかった女性作曲家たち」コンサート実行委員会はWAN基金の助成を受け、全国5か所でコンサートツアーを開催しています。

昨年7月、盛岡から始まった全国5か所での石本裕子さんのピアノコンサート。
ツアーの最後となる四日市でのコンサートを、1月14日(日)、四日市地域総合会館あさけプラザホールにて開催しました。

会場には70名ほどの参加者が集まり、女性作曲家にまつわるお話と表情豊かなピアノ演奏を楽しみました。

アンケート(回答数37)で「印象に残った女性作曲家」と「作品」を尋ねたところ、次のような回答結果になりました。

あなたの印象に残った女性作曲家、または曲は?
  〈印象に残った女性作曲家〉
セシルシャミナード:1
エイミー・ビーチ:2
シンキアーナ・ゴンザーガ:1
クララシューマン:1
テクラ・バダジェフスカ:1

〈印象に残った曲)
ヴィンテムの泉:1
夜のツグミ:2
乙女の祈り:3
ウイーンのワルツ:2
ロマンス:1
春のプレリュード作品13-1:1

アンケートでは、自由に感想も書いていただきました。一部をご紹介いたします。
・今日の曲は知らない曲がほとんどでしたが、全曲が体に浸み込んできました。私は好きな曲でないと体  が受けつけません。とても楽しいコンサートでした。すみませんバルトークは苦手です。裕福な人たちだけの音楽、時代とはいえどれだけの 才能が知られず、消えて行ったことか。いまの時代に似たところがあり、残念です。とてもよい時間をありがとう。
・クラシック音楽をあまり知らないので、曲について感想をいうのは難しい。けれど曲がうまれた背景、作曲家の生き方、人生を聞くと曲が全 く違って聞こえる。どの曲も明るく、美しく、それぞれの苦労や波乱万丈な人生は感じられない。そこにまた考えさせられるものがある。音 楽は感性で楽しむものかもしれないが、私のように頭で考えるタイプにとってはこういう人生と音楽の組み合わせはとても楽しめた。今日の 私の拍手はピアニストの石本さんと作曲家たちに贈りたい。個人主義、自己責任の 社会で孤独感が増すなか、女性をつなぎエンパワメント するWANの活動に心強さを感じています。
・先生、遠いところありがとうございました。プロの演奏を聞かせていただき、心がきれいになりました。
・石本さんの、どんな世界でも女性が抑圧され、その中でもいろんな形で戦い続けた女性たちがいたという言葉が印象的でした。
・才能のある女性でも開花させられない社会のなかでも頑張って力を発揮していけるような取り組みを、好きな音楽を通して聴くことができて よかったです。
・石本先生の音楽力のたまもの。音響がバツグン、音色を楽しませていただきました。至福のひと時でございました。ありがとうございます。 また、その折を楽しみにしています。

<曲の感想として>
・「乙女の祈り」小さいころこの曲がどうしても弾けるようになりたかったけれど、ピアノを習わせて  もらえなくて、友達がひいているのをみて、きいて覚えて冒頭だけ弾けるようになったことを思い  出しました。私でさえこんな思いをしたのだから、才能あふれる女性芸術家にとってはどんな思い  をして音楽を続けたのかと考えると涙が出ました。
・「ロマンス」:せつない、苦悩、有名すぎる。「主題と変奏」遊び心。「ヴィンテムの泉」楽しい。 「春のプレリュード」雪どけ、力強い川の流れ。「夜のツグミ」映画音楽。「乙女の祈り」涙が出た。 「月夜の乙女たち」沖縄の風、水、音楽。「ウィーンのワルツ」映画「スティング」。アンコール:good!!

ご参加くださった方が後日感想を寄せてくださいました。こちらから↓↓
https://wan.or.jp/article/show/7653

連日のコンサートとなったにも関わらず素晴らしい演奏を披露してくださった石本さん、
ご参加くださったみなさん、さまざまにご協力くださったみなさん、ありがとうございました。

(「陽の当たらなかった女性作曲家たち」コンサート実行委員会:四日市担当)

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夏に盛岡から始まった「陽の当たらなかった女性作曲家たち」ピアノコンサート」は、1月14日(日)開催の四日市でのコンサートをもって一旦終了します。

このコンサートツアーは、エッセイ『陽の当たらなかった女性作曲家たち』の執筆者である石本裕子さんの協力が無ければ、実現できませんでした。遠くハンガリーから帰国し、盛岡、新潟、高知、名古屋、四日市の5か所の旅に付き合ってくださって、ありがとうございました。 また、各地域で開催するにあたっては、地元の女性団体や男女共同参画センターが協力くださったり、地元の新聞社やケーブルテレビでも取り上げてくださったり、さまざまな方面からのバックアップをいただきました。「女性作曲家」に光をあてその作品だけを集め構成したコンサートは、いままでにない視点で一石を投じたのではないでしょうか。このコンサート企画がきっかけで、「女性作曲家」に注目が集まることを期待しています。

★石本裕子さんのエッセイ『陽の当たらなかった女性作曲家たち』パートⅡ、連載中です。↓↓↓ https://wan.or.jp/general/category/womencomposers

(「陽の当たらなかった女性作曲家たち」コンサート実行委員会)