なぜ親はうるさいのか ――子と親は分かりあえる? (ちくまQブックス)

著者:田房 永子

筑摩書房( 2021/12/22 )


『母がしんどい』『ママだって、人間』『大黒柱妻の日常』など、話題作多数の田房永子さんが、中高生に向けて全編描き下ろした漫画の新作が出来ました!

テーマは、「なぜ親はうるさいのか」。なぜ母親があらゆることにダメ出ししてくるのか分からなかった子ども時代、大人になっても過干渉が続き悩んだ20代、そして、母親になって振り返ると“あの言動は、こういうことだったんだ!”と気づく30代。3つの視点から解き明かします。

虐待されているわけじゃない、世間からは「子どものためを思ってのこと」とたしなめられる、家を出ることもまだ出来ず、でもこのままでは自分が自分でいられない気がする……そんな人たちに向けて、田房さんの、心の片隅に置いておくと気持ちが楽になる、優しい、お守りのようなメッセージを届けます。

田房さんのお子さんと年の近い、小学生男児の母をしている担当編集は、もうすでに「うるさい母」になりかかっていますが、原稿を頂戴するたびに首がもげそうなほどうなずきました。親に干渉されるのがあんなにイヤだったのに、自分もそうなりかけている……ちょっとイヤーな感覚があり、自覚しかけているけれど、うまく言語化できていない母親の皆さんにも、“そういうことだったのか!”という気づきが満載だと思います。大人の読者の方には、「自分が中高生の時に、この本が存在していれば……」という反響をいただいています。

『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください』で展開された、社会の「A面」(会社や学校、政治経済など、ルールやシステムが関わっていてコントロールできるもの)「B面」(命や育児、病や天災などコントロールできないもの)論も、さらに深まって爆発しました。その間で引き裂かれる、現代の母親像も必読です。

『なぜ親はうるさいのか』p.64~65より引用



このタイトルを本棚に挿しておくのが難しい方には、電子書籍版もご用意していますので、ぜひお手に取ってみていただけたら嬉しいです。

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◆目次
第1章 うるさかった私のお母さん
第2章 自分の事情を自分で聞いてみる
第3章 親がうるさくなってしまう理由
第4章 うるさい親との距離のとり方

◆ 書誌データ
書名:なぜ親はうるさいのか――子と親は分かりあえる?
著者名:田房永子
頁数:112頁
刊行日:2021/12/20
出版社:筑摩書房(ちくまQブックス)
定価:1100+税

◆ためし読みはこちらから https://www.webchikuma.jp/articles/-/2655